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ブックマーク / movie.maeda-y.com (15)

  • 超映画批評「リンカーン」60点(100点満点中)

    「リンカーン」60点(100点満点中) LINCOLN 2013年4月19日(金)TOHO シネマズ日劇他全国ロードショー 2012年/アメリカ/カラー/150分/配給:20世紀フォックス映画 監督:スティーヴン・スピルバーグ  原作:ドリス・カーンズ・グッドウィン『リンカン』(中央公論新社刊) 脚:トニー・クシュナー プロダクションデザイン:リック・カーター 音楽:ジョン・ウィリアムズ キャスト:ダニエル・デイ=ルイス  サリー・フィールド  デヴィッド・ストラザーン  トミー・リー・ジョーンズ 偽善的にみえるがさにあらず 米民主党の熱心な支持者であるスティーヴン・スピルバーグが12年間の構想を経て、共和党最初の大統領であるエイブラハム・リンカーンの伝記映画をとる。いかにも政治的な匂いがプンプンする企画といえる。しかし終わってみれば、これが意外なほど公平性を感じさせる映画であった。 4

    taskapremium
    taskapremium 2022/11/02
    具体的に言うなら、搾取する対象が黒人奴隷から労働ピラミッドの最底辺の人々に変わっただけ。「ド底辺」には白人から黒人までいるから、そこでは見事にリンカーンの目指した「人種差別撤廃」が成し遂げられたわけ>
  • 超映画批評「ガッチャマン」4点(100点満点中)

    「ガッチャマン」4点(100点満点中) Gatchaman 2013年8月24日公開 全国東宝系 2013年/日/カラー/113分/配給:東宝 原作:竜の子プロダクション 監督:佐藤東弥 脚:渡辺雄介 スタントコーディネーター:小池達朗 キャラクターデザイン:荒牧伸志(『APPLESEED』監督) VFX:白組 キャスト:松坂桃李 綾野剛 剛力彩芽 濱田龍臣 鈴木亮平 光石研 剛力ジュンが、原作ファンを過激に挑発 先ほど更新した「スター・トレック イントゥ・ダークネス」の記事で、「邦画エンタテイメントはハリウッドに比べて社会問題をテーマにするのが下手」と述べたが、その典型例がこれである。しかも、娯楽と時事性を高度に両立させて国の批評家筋から高い評価を得た前者と同週公開とは皮肉である。 21世紀初頭、侵略者ギャラクターにより地球の半分が壊滅した。彼らに対抗できるのは「石」の力を引き出せ

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    taskapremium 2022/11/02
    「スター・トレック イントゥ・ダークネス」の記事で、「邦画エンタテイメントはハリウッドに比べて社会問題をテーマにするのが下手」と述べたが、その典型例がこれである。しかも、娯楽と時事性を高度に両立させ>
  • 超映画批評「イコライザー」70点(100点満点中)

    「イコライザー」70点(100点満点中) 監督:アントワーン・フークア 出演:デンゼル・ワシントン マートン・ソーカス 80年代ドラマを2014年にリメイクする理由 「イコライザー」は冷静に考えるとつっこみどころ満載で、それをご都合主義のハリウッドイズムで蹴散らす剛腕な映画だが、見ている間はあまり感じさせない。いかにもアメリカ映画のお家芸、的なヒーロー映画である。 ホームセンターで働く平凡な男マッコール(デンゼル・ワシントン)は、眠れない夜に深夜営業のダイナーでを読むのが日課となっていた。そこで知り合った娼婦のテリー(クロエ・グレース・モレッツ)が、あるときロシアンマフィアに虐待されているのを知ると、彼は単身マフィアのもとへと赴くのだった。 主人公のキャラクター設定がユニーク。悪と戦うには年齢が高すぎるというだけでハラハラさせるし、元CIA工作員という、米映画界では無敵という意味の経歴を

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    taskapremium 2022/08/14
    主人公のライフスタイルも妙に魅力がある。几帳面に整理整頓し、毎日のリズムを崩さず、無駄なものは持たない。思わず明日から断捨離をすすめたくなる、あるいは深夜営業のカフェに通いたくなる、男があこがれるシ>
  • 超映画批評「ラ・ラ・ランド」55点(100点満点中)

    「ラ・ラ・ランド」55点(100点満点中) 監督:デイミアン・チャゼル 出演:ライアン・ゴズリング エマ・ストーン 一般人の感覚とズレた業界人が過大評価 アマチュアの映画ファンは「これはボクのために作られた映画だ!」と感じた時、盲目的なまでに絶賛しがちである。我々プロはそういう映画評は見ればすぐにわかるし、自分が書くときはそうならないよう、気に入った作品ほど距離を置いて冷静にみつめる癖がついている。 しかし「ラ・ラ・ランド」は一部、いやそうとうな数のプロたちのそうした習性を突き破ってしまった点で、特筆すべき作品といえるだろう。 女優志望のウェイトレス、ミア(エマ・ストーン)は、ジャズバーでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会う。決して素敵な出会い、ではなかったが彼らは再会し、夢を追う過程の中で互いの距離を縮めてゆく。 ツイッターその他で私は作を平凡と評したが、他の人たち

  • 超映画批評『国家が破産する日』90点(100点満点中)

    『国家が破産する日』90点(100点満点中) DEFAULT 韓国/114分/ツイン/映倫:G 監督:チェ・グクヒ 出演:キム・ヘス | ユ・アイン ≪韓国の話だと思っていたら……≫ 韓国映画の『国家が破産する日』。なんだか、「韓国経済や中国経済が破綻する」系のトンデモを愛するネトウヨが喜びそうな邦題である。 現実は、どう考えても中韓より先に日経済がぶっ壊れる勢いなのだが、率先してそれをやってる総理大臣を支持するくらい彼らの認知機能は衰えているのでどうにもならない。 一方韓国は『国家が破産する日』を作り、自分たちの現在の経済的苦境の遠因が97年の通貨危機にあり、それどころかそこで行われた売国的経済政策は、韓国のみならず現在の先進国に共通する問題であることまで示唆している。 まったくもって知的レベルも志の高さも現実の認識能力も段違いで、しかもあろうことかこのレベルの映画を、あちらは長編2

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    taskapremium 2020/02/21
    [economyこの改革によって韓国では、株式市場における外資の比率は飛躍的に上がり、株主重視、労働者軽視の経営改革が行われて大企業と中小企業の待遇格差は拡大し、非正規雇用という名の別名奴隷システムが導入された>
  • 超映画批評『スペシャルアクターズ』45点(100点満点中)

    『スペシャルアクターズ』45点(100点満点中) 監督:上田慎一郎 出演:大澤数人 河野宏紀 ≪邦画界の悪いところが凝縮されている≫ 上田慎一郎監督は、300万円の製作費で31億円を稼ぎ出した『カメラを止めるな!』(18年)の生みの親である。『スペシャルアクターズ』はその次作と喧伝されている(間に「イソップの思うツボ」が公開されたが)が、これが『カメ止め!』を撮った監督の次の映画だとしたら、日映画界は厳しく批判されても仕方があるまい。 俳優の仕事だけではえずに困窮していた和人(大澤数人)は、弟の宏樹(河野宏紀)から「割のいい仕事をやらないか」と誘われる。じつは宏樹が所属する「スペシャル・アクターズ」なる俳優事務所は、演劇のスキルを生かした何でも屋。今回彼らはカルト集団に買収されそうな旅館を守るため「洗脳された女将を救ってほしい」との依頼を受けていたのだ。さっそく和人と宏樹は信者のふり

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    taskapremium 2019/10/23
    低予算で大ヒットを飛ばすことがどれほど難しいことか、わからないわけではないだろう。まして『カメ止め!』クラスともなれば、ゴルフでいえばホールインワンのような奇跡だ。それを彼らは、上田慎一郎監督に二度>
  • 超映画批評「マンチェスター・バイ・ザ・シー」70点(100点満点中)

    「マンチェスター・バイ・ザ・シー」70点(100点満点中) 監督:ケネス・ロナーガン 出演:ケイシー・アフレック ミシェル・ウィリアムズ 傷ついている大人の心にしみる 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」はケネス・ロナーガン監督の長編3作目だが、とてもそうは思えないほどドラマの組み立てがうまい。とくに年齢なりに人生経験を組み立ててきた大人が見れば、この映画の良さはすぐにわかる。 ボストン郊外で便利屋をするリー(ケイシー・アフレック)は、兄の死をきっかけに故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻ってくる。彼を驚かせたのは、遺言に兄の息子で16歳のパトリック(ルーカス・ヘッジズ)の後見人になれとあったこと。だがリーはある過去の事情から、この町にとどまるわけにはいかないのだった。 死んだ兄の息子の面倒を見ろと遺言で言われる。なんとも奇妙な依頼である。そこだけ聞けば、はた迷惑な依頼といってもよい。

  • 超映画批評「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」40点(100点満点中)

    「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」40点(100点満点中) 監督:樋口真嗣 原作:諫山創 出演:三浦春馬 長谷川博己 水原希子 映像面の優位を活かせぬもどかしさ 「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は、マンガをそのまま実写にするといろいろとリアルじゃなくなるから、そうならないよう時には大胆に変えていこう、とのコンセプトで作られたそうである。 なるほど、原作者自身も関わって脚づくりなどを行った理由としては、それは大いに理解できる。そういうことなら大幅な改変もやむを得まい。 100年以上前、あらわれた巨人に人々はわれ、滅びかけたという。いまや、残った人類は高い3重の壁の中でひそかに暮らしている。それでも外の世界が気になる冒険心あふれるエレン(三浦春馬)を、優しいミカサ(水原希子)はいささかの心配を持って見守るのだった。そんなとき、衝撃とともに壁の向こうに何かが現れる。

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    taskapremium 2015/08/03
    前田さん、かなりボロクソの割に40点か。
  • 超映画批評「ルパン三世」3点(100点満点中)

    「ルパン三世」3点(100点満点中) 監督:北村龍平 出演:小栗旬 玉山鉄二 珍映画史・新たなる伝説 邦画における「漫画原作の映画化」において、珍作ということで必ず話題に上るのが「ルパン三世 念力珍作戦」(74年)である。何十年たっても語り継がれるほど難しい題材なのに、それをまた実写にしようというのだからよほどの自信があるのだろうと思われたが、ふたを開ければ念力珍作戦を上回るトンデモ映画であった。 若き大泥棒ルパン三世(小栗旬)は泣く子も黙る大泥棒だが、峰不二子(黒木メイサ)を救うため、せっかく盗んだ大事なお宝を簡単に手放すほど情に厚い男。ところがその優しさを利用され裏切られたばかりか、大恩あるドーソン(ニック・テイト)の命まで奪われてしまう。そんなルパンは信用できそうな次元(玉山鉄二)と組み、さらに石川五ェ門(綾野剛)を呼び寄せ秘宝をめぐる復讐戦に挑む。 キャスティングはどうあれ、「念力

    超映画批評「ルパン三世」3点(100点満点中)
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    taskapremium 2014/08/29
    どの角度から見てもこれじゃない感満載の、よくぞここまで人はおかしなものを作れるものだと感心させられる驚愕の一本である。>
  • 超映画批評「アクト・オブ・キリング」90点(100点満点中)

    「アクト・オブ・キリング」90点(100点満点中) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー 全部ガチならとんでもない映画 園子温監督の映画に「地獄でなぜ悪い」(13年)というのがある。物のやくざの抗争と殺し合いを、映画の見せ場として撮影する映画オタクの話だ。もちろんフィクションのコメディー映画だが、斬新な作風が好評を得た。 ところが世の中は広い。アメリカには、なんとそれを地で行く映画監督がいた。 1965年、9月30日事件と呼ばれる大虐殺がインドネシアで起きた。ときのスカルノ政権に対するクーデター未遂のどさくさの中、大勢の共産主義者らが殺されたこの事件。その実行犯を取材したジョシュア・オッペンハイマー監督は、自分たちを革命の英雄と思い込んでいる彼らに対し、それなら自らのしたことを再現し、映画に記録してはどうかと提案する。 再現映画とはいえ、物の殺人者を集めて人を演じさせるとは、怖いもの知

  • 超映画批評『エリザベスタウン』40点(100点満点中)

    『エリザベスタウン』40点(100点満点中) 監督の思い入れが強すぎる オーランド・ブルーム、キルスティン・ダンストという現在もっとも人気のある若手俳優二人が競演したドラマ。監督は『あの頃ペニー・レインと』でアカデミー脚賞を取ったキャメロン・クロウ。 デザイナーの主人公(O・ブルーム)は、社運を賭けて取り組んだ自らの新商品が大コケし、社に莫大な損害を与えてしまう。そんな彼に、故郷の父が亡くなった知らせが届く。葬儀のためエリザベスタウンに向かった彼は、飛行機の中で人懐っこい客室乗務員(K・ダンスト)に出会う。 この作品の脚は、キャメロン・クロウ監督自身が、父の死をきっかけに執筆したものだ。その時の葬儀でたくさんの親戚と出会った彼は、父の死を悲しみつつも、自らのルーツや家族愛の暖かさを再確認し、深く感動したのだという。そして、そのときと同じ思いを観客にも味わってほしいとの思いを込めてこの

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    taskapremium 2014/02/10
    、靴の大手メーカーが倒産してしまうような大失敗(いまどきマーケティング調査もしないのか?)や、業務そっちのけで逆ナンにいそしむスチュワーデス(オーランドはイケメンだからありえるかもだが)など、のっけ>
  • 超映画批評「ジャッジ!」85点(100点満点中)

    「ジャッジ!」85点(100点満点中) 監督:永井聡 出演:夫木聡 北川景子 世の中の仕組みムービー 大人は子供たちの前では見栄を張り、格好を付けてしまうものだ。だが、いつか社会にでる彼らに世の中の当の姿を教えておくのもまた大人たちの役目。この映画はそんなときに使える、中学生から見られる社会の仕組みムービーである。 大手広告代理店、現通で働く若手社員、太田喜一郎(夫木聡)は、わがまま勝手な上司・大滝(豊川悦司)から彼の身代わりになって国際広告祭の審査員をやってこいと無謀な命令を受ける。太田は優秀な同僚社員(北川景子)をニセとして無理やり連れていくことに成功するが、そのミッションにはさらなる無謀な指令が秘められていたのだった。 多くの人にとって、広告業界は未知なる世界だろう。この映画の永井聡監督と脚家の澤嘉光はCM業界出身だから、一般の人が知ったらびっくりするようなギョーカイ特有

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    taskapremium 2014/01/20
    岡田斗司夫さんがメルマガでこの映画の批評してるけど真逆の評価。
  • 超映画批評「ガッチャマン」4点(100点満点中)

    「ガッチャマン」4点(100点満点中) Gatchaman 2013年8月24日公開 全国東宝系 2013年/日/カラー/113分/配給:東宝 原作:竜の子プロダクション 監督:佐藤東弥 脚:渡辺雄介 スタントコーディネーター:小池達朗 キャラクターデザイン:荒牧伸志(『APPLESEED』監督) VFX:白組 キャスト:松坂桃李 綾野剛 剛力彩芽 濱田龍臣 鈴木亮平 光石研 剛力ジュンが、原作ファンを過激に挑発 先ほど更新した「スター・トレック イントゥ・ダークネス」の記事で、「邦画エンタテイメントはハリウッドに比べて社会問題をテーマにするのが下手」と述べたが、その典型例がこれである。しかも、娯楽と時事性を高度に両立させて国の批評家筋から高い評価を得た前者と同週公開とは皮肉である。 21世紀初頭、侵略者ギャラクターにより地球の半分が壊滅した。彼らに対抗できるのは「石」の力を引き出せ

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    taskapremium 2013/08/23
    真面目に作ってこんな風になってしまうのなら、映画会社の製作システムのどこかに重大な問題があるように思えてならない。>
  • 超映画批評『闇の列車、光の旅』65点(100点満点中)

    『闇の列車、光の旅』65点(100点満点中) Sin Nombre 2010年6月19日(土)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー! 2009/アメリカ・メキシコ/シネマスコープ/ドルビーデジタル/スペイン語/ドラマ/96分/ PG-12/日語字幕:石田泰子 配給:日活 脚・監督:キャリー・ジョージ・フクナガ 撮影:アドリアーノ・ゴールドマン 美術:クラウディオ・コントラレス 製作総指揮:ガエル・ガルシア・ベルナル、ディエゴ・ルナ、パブロ・クルス 出演:パウリーナ・ガイタン ウィリー:エドガー・フロレス クリスティアン・フェレール ≪至福のラストシーン≫ 近くに豊かな国があれば放っておいても……というより、たとえ禁止しても隣国の貧しい人々が殺到する。あらゆる豊かな国は、そうした不法移民をどうい止めるかに日々悩まされている。「豊かな」宗主国にむりやり強制連行された、な

  • 超映画批評『ヒミズ』25点(100点満点中)

    『ヒミズ』25点(100点満点中) 2012年1月14日、シネクイント他 全国順次ロードショー 2011年/日/カラー/アメリカンビスタ/ドルビーSR/129分 配給:ギャガ 監督・脚園子温 原作:古谷実 出演:染谷将太 二階堂ふみ 渡辺哲 吹越満 神楽坂恵 ≪0か100か≫ とんがった表現を次々と発表し、業界関係者の評価がすこぶる高い園子温監督の最新作『ヒミズ』は、良くも悪くも評価が真っ二つに分かれるであろう問題作である。 15歳の住田祐一(染谷将太)は、借金まみれで家にも戻らぬ父親(光石研)、男に入れ込んで育児放棄している母親(渡辺真起子)に代わり、家業の貸しボート屋を一人で切り盛りしている。そんな彼は学校では浮いた存在だったが、クラスメートの茶沢景子(二階堂ふみ)だけはなぜか彼に盲目的に惹かれ、邪魔者扱いされても猛烈なアタックを繰り返すのだった。 監督は東日大震災の発生に衝撃

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    taskapremium 2012/03/01
    二階堂ふみの押しつけがましい好意の表現には、それこそが他人を不幸にするおせっかいの象徴で、観客の共感をこのキャラクターから排除するためのものだろうと思っていただけに、最後は拍子抜けした。>
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