「その他」の側から世界を見る 翻訳大国日本。多くの外国文学が翻訳され、読まれている。その中には日本では学習者が少なく、「その他」とくくられる言語によるものも含まれる。 しかし、「その他」だといって存在感が小さいわけではない。インディペンデントな文学賞として知られる「日本翻訳大賞」の第一回大賞の二作品は、韓国語とチェコ語による作品だった。いずれも「その他」に分類される作品が、読者からも、翻訳者からも多くの評価を得たこと自体が、このカテゴリーの奥深さのあらわれではないだろうか。 では、「その他」を生み出しているのはどのような翻訳者たちなのか? 日本では馴染みの薄い言語による文学を、熱意をもって紹介してきた九人の翻訳者が、その言語との出会いや学習方法、翻訳の工夫、そして文学観を語るインタビュー集。 序文・斎藤真理子 鴨志田聡子(ヘブライ語) 星泉(チベット語) 丹羽京子(ベンガル語) 吉田栄人(
勲章をもらいました! 連載とは言いながら、少し間が空いてしまった。実は先月21日から今月4日まで日本に一時帰国していたのである。理由は、家族が急に恋しくなったから、というのもあるのだが、ポルトガル政府から叙勲を受けるためのセレモニーが10月25日、ポルトガル大使公邸で催されたからである。そう、私もついにポルトガル共和国から勲章を授与されたのである(すごいでしょ?)。 今年が日本とポルトガルの間で修好通商条約が締結されてからちょうど150周年に当たることはすでに述べたとおりである。そうした重要な節目の年にポルトガル政府は、日本とポルトガルの両国関係の発展に貢献したと見なされる日本人を叙勲することに決定し、私はその9名のうちの1人に選ばれたのである(あらためて、すごいでしょ?)。 私のほかには、自民党総裁にして日本ポルトガル議員友好連盟会長である谷垣衆議院議員、岩波ホール支配人として長く
市之瀬 敦(いちのせ あつし) 1961年、埼玉県生まれ。外務省在ポルトガル日本大使館専門調査員を経て、上智大学外国語学部ポルトガル語学科教授。留学先で出会った、美しいけれど、どこか悲しいポルトガル・サッカーの虜となる。好きなチームはベンフィカ・リスボン、リバプール、浦和レッズなど。なぜか赤いユニホームを着るクラブが多い。ポルトガル語学、クレオール諸語研究とともにポルトガル社会論、ポルトガル語圏アフリカ文学に関する研究もおこなう。著書は『ポルトガル語のしくみ』(白水社)、『出会いが生む言葉 クレオール語に恋して』(現代書館)、『ポルトガル・サッカー物語』(社会評論社)、『ポルトガル 革命のコントラスト』(ぎょうせい)など多数。
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