世界にはさまざまなスポーツがあるが、最も多くの国でプレーされているスポーツはやはりサッカーだろう。ボール1つあれば1人でも練習できるし、2人いれば試合ができる。元々はイギリスの労働者階級のスポーツだったこともあり、庶民スポーツの代名詞である。一方で、その庶民の熱狂が時に悲劇を生むことがある。 執筆者の一人である今井は中学1年生だった1993年にJリーグが発足したことでサッカーに興味を持ち始めたが、本格的にサッカーを観戦するようになったのは1994年にアメリカで開催されたワールドカップであった。このワールドカップにおいて、コロンビアのディフェンダー、アンドレス・エスコバルがルーマニア戦でオウンゴールしたことが原因で、コロンビア国内で射殺された事件には衝撃を受けた。 このワールドカップを境に、Jリーグよりも世界のサッカーの方により惹かれるようになった。プレーはもちろんだが、例えば、なぜヨーロッ
![第3回 ナショナリズムの象徴かそれとも犠牲者か――サッカーと旧ユーゴをめぐる紛争《スポルティクス!》(今井 宏平・加藤 丈資) - アジア経済研究所](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/27ab1e165a80a06233de45554dadf50afe8ecdc8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.ide.go.jp%2Flibrary%2FJapanese%2FIDEsquare%2FColumn%2Fimages%2FISQ000001%2FISQ000001_003%2F001.png)