理想的な状態では相当飛びます。無線LANで47km離れた区間の通信に成功した例も報告されています。そもそも「電波が飛ぶ」距離とは、電波を送る側と受ける側の機器間(送受信局間)の距離を指します。そして理想的な状態とは、送受信局間に何の遮へい物もなく、見通しのよい状態のことをいいます。 「電波が届かない」のは「電波が弱い」からです。電波の強弱は、受信機の入力電圧(dBμV/デシベルマイクロボルト)もしくは受信電界強度(dBμV/m/デシベルマイクロボルトパーメートル)で示しますが、これらは距離が遠いほど小さくなります。距離と電波の強弱の関係は、周波数、送信局出力(dBm、mW)、アンテナ性能(利得、dBi)から計算できます。IEEE802.11b/g/nの無線LANの場合、共通に用いられる周波数は2.4GHz帯。送信局出力は、無線LAN機器の場合は「特定小電力機器」として法令で10mWに定めら
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