「こんな仕事,もう我慢できない!これじゃ,ホワイトカラーじゃなくて,ブルーカラーじゃないか」。周囲の人間に聞こえるような大声で,B君が吐き捨てるように言った。 銀行の情報システム部門で,基幹系システムの保守業務を担当していた筆者らは,システム障害の多発で徹夜が続き,疲労の極限に達していた。疲れがたまるとモチベーションは下がる。当然,気も立ってくる。そんな状況でB君のボヤキが飛び出した。 実際,我々の有り様は悲惨だった。数日間も家に帰っていないため,スーツはヨレヨレ,ワイシャツの襟は真っ黒,髪の毛はボサボサ。おまけに季節は真夏ときている。エアコンが入っているとはいえ,経費削減の折,夜間になるとエアコンが省エネ運転になるので,室温はかなり上がる。 ふと見ると,ランニングシャツとパンツ1枚で仕事をしている者がいる。積み上げた段ボール箱の上で,アクロバットのような体勢で仮眠している者もいる。目覚め
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