2015年に『ALLIANCE アライアンス―――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用』の監訳をしました。 出版から2年たった今、この本の意味がますます高まっているのではないか、と知人が読書会を企画してくれました。読書会では、冒頭に少し話をしました。そこでお伝えしたのは、私がこの本を通じて感じたことや、日本の読者と共有したいことは、「監訳者による『少し長めの』まえがき」に書けた、ということ。そして、この本には出版から2年という期間だけでなく、もっと長期に意味を持っていること、です。 読書会にあたって本書を読み返しました。自分が書いたまえがきも、改めて読みました。細かい記述は意外に忘れていて、半ば他者が書いたものを読んだような感じがしました。 まえがきの中で、特に好きな箇所があります。原稿にアドバイスをくれた人に「ふつう、本の前書きに別の本のことを書かないと思うけど」と指摘され、それでも削りた