【瀋陽=蒔田一彦】北朝鮮旅行を手がける中国東北部の複数の旅行社によると、北朝鮮当局は「エボラ出血熱の感染拡大を受け、24日からすべての外国人観光客の入国を中止する」との通知を出した。 通知は23日付で、ビザの新規発給は観光用、商業用ともに今後少なくとも20日間停止する。ただ、24日も国境間の貨物輸送は止まっていないという。 吉林省延辺朝鮮族自治州の旅行社によれば、北朝鮮当局者は「医療設備が十分でなく、ウイルスが国内に侵入したら大問題になるので、外国人の入国を許可しないことにした」と話していた。中朝貿易商の一人は、「入国中止が長引けば取引にも影響が出かねない」と懸念を示した。 北朝鮮の朝鮮中央通信は23日、エボラ出血熱に関して「国家非常防疫委員会」が設置され、空港や港などでの検疫体制が強化されていると伝えていた。