今年3月に発表された第2期スポーツ基本計画において、スポーツ市場規模を大幅に拡大するための施策として、「スタジアム・アリーナ施設の改革」が取り上げられた。しかしスタジアム・アリーナ改革は、一般の人の関心事にはまだまだなっていない。むしろ、巨額の公費が費やされるだけに、世間の風当たりが強くなってしまうこともしばしばである。 そこで今回は、日本各地でスタジアム・アリーナ整備のプロジェクトに携わっている“スタジアム・アリーナ改革の第一人者”として、日本政策投資銀行の地域企画部で参事役を務める桂田隆行氏にお話を伺った。地域に貢献し、地域に愛されるスタジアムを作るにはどういった観点が必要なのだろうか。 スポーツに縁遠かった銀行員を変えた、あるきっかけ -桂田さんは昔からスポーツビジネスを専門にされていたのですか? そもそも私は入行以来長く地域企業の融資の仕事をしており、地域企画部でスポーツ関係のこと