2, 3 の反応は同一の酵素によるものであり、教科書によっては省略されて クエン酸 → イソクエン酸 となっている場合も多い。4, 5 についても同様(イソクエン酸 → α-ケトグルタル酸)。反応段階 2,3,4,7,9 は可逆的に触媒される。 炭素の収支の観点から見るとアセチルCoAとオキサロ酢酸を入力すると、2分子の二酸化炭素とオキサロ酢酸が出力されてくることになる。オキサロ酢酸が入力出力両方に現れることが「回路」と呼ばれるゆえんだが、入力されたオキサロ酢酸と同一のものが出力されるわけではない。入力されたオキサロ酢酸由来の炭素は回路の途中で二酸化炭素として出ていき、新しくできるオキサロ酢酸にはアセチルCoA由来の炭素が組み込まれている。 クエン酸サイクルでは、サイクルの1回転ごとにすべての中間体(例えば、クエン酸、イソクエン酸、α-ケトグルタル酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸およびオキ