ブックマーク / inujin.hatenablog.com (10)

  • 最近急に、時代が変わったなと感じることが増えた。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    なぜか最近になって「時代は変わったな」と感じることが多い。 それまで、あまりそういうことは少なくて、たぶんそれは、自分自身も時代に合わせて変わり続けるしかなかったから。 「いやあ時代も変わったもんだ」なんて感慨深く思えるような余裕なんてなかったからだと思う。 もちろん今だってそんな余裕はまったくないのだけど、ふとしたできごとについて「変わったな」と感じることが増えた。 まずは、昔はもっと世界が雑だったな、と思うことが増えた。 ゴミの分別は今みたいに細かくなかったし、エアコンも夏はガンガンにつけていたし、インスタント品とか合成着色料たっぷりのお菓子とかも、何も気にせずにべまくっていた。 会社にしたって、みんなデスクでタバコを吸ってたし、休日に出社するときはみんな車でやってきて適当にそのへんに駐車していたし、どれだけ深夜まで残業しようと何も言われなかった。 それから、みんなそこまで理屈っぽ

    最近急に、時代が変わったなと感じることが増えた。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • 40年生きてきて、もういらないと思うもの - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    40歳を前にして、いままで気にしてきたけどこれからは不要だと思うもの おしゃれな美容院で髪切ること リンスとかコンディショナーみたいなやつ やたら値段の高いジーパン やたら値段の高いスニーカー 無理にかっこつけて履いたら後で足が痛くなる革 ファッション誌 最新のスマホ 最新のパソコン 高級な時計 チャラチャラしたアクセサリー 「40歳までに必ずやっておくべき10のこと」という自己啓発書 「30歳までに必ずやっておくべき10のこと」という自己啓発書 「20歳までに必ずやっておくべき10のこと」という自己啓発書 それ以外の自己啓発書全部 やたら写真を撮ること 昔はモテた自慢 おしゃれすぎるカフェに入ること 高いだけでおいしいかどうかよくわからない事に行くこと 好きでもない人と事に行くこと 好きでもない人と一緒に仕事すること 遅くまで会社にいること 睡眠時間を削って働くこと 分厚い企画書

    40年生きてきて、もういらないと思うもの - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • 自分が無害なおっさんであることを伝えるのは、難しい。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    平日の昼間、クリスマスプレゼントにもらったラジコンカーをどうしても公園で走らせたいと子供が言うので一緒に行った。 その日はぼくは休暇を取っていたのだが、世間的にはまだみんな働いている普通の平日の昼間だったので、あまり人もいなかった。 しばらくラジコンカーを走らせて遊んでいたら、子供が急にウンチをしたいからトイレに行くと言い出した。 トイレは公園の少し奥のほうにあって、そこにはブランコや滑り台や砂場があり、ちょっと目が行き届きにくい場所だ。 昼間だといってもなんとなく物騒なので、ぼくは子供に付いていって、トイレの前でラジコンカーを預かって、外でじっと立って待っていた。 退屈なので周りを見回すと、小さい子供と若い母親たちが数人いるだけで、大人の男はぼくだけだった。 これはなかなか危ない感じの人間に見えかねないと思った。 ぼくはいま、平日の昼間から働きもせずに、子供たちとその母親たちしかいない公

    自分が無害なおっさんであることを伝えるのは、難しい。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • ハッピーエンドは、望んでいない。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    自分の人生を振り返ってみると、これはいかにもハッピーエンドだな、みたいな場面が、決してたいしたことではないのだけれど、いくつかすぐに思い起こされる。 しかし残念ながらというか幸運なことにというか、ぼくの人生はまだ続いていて、それで、自分がいまハッピーかどうかというのを、それらのハッピーエンドとなんとなく比べているような気もする。 だけどそれは悪くない話だと思っていて、なぜなら仮にそのハッピーエンドな瞬間よりもいまがハッピーじゃないとしても、自分には一度ないし二度三度とハッピーエンドを迎えられた経験があるわけで、もうあとはどれだけ記録更新に取り組もうか、みたいな、自分との戦いないし折り合いをつける作業のような気でいられる。 辛いのは、他人のハッピーエンドを自分のハッピーエンドと勘違いしてしまうことである。 有名クリエイターとして大活躍することや、会社の役員になって経営手腕を発揮することや、高

    ハッピーエンドは、望んでいない。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • 出世に、失敗しました。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    一番大きな原因は、失敗を恐れたことだ。 エラくなるためには失敗はできない、評価されるためにはミスはできない、生計を立てるためには給料を下げてはいけない、という心配ごとばかりが頭の中にあって、人の目ばかりを気にして行動していた一年だった。 そのせいで、自分で仕事を抱え込んでしまって、結果的に失敗をやらかして、会社からの評価も大きく下がってしまった。 また、失敗を恐れるあまり、ワクワクできる挑戦をひとつも行わなかったので、面白い成果を上げることもできなかった。 そのくせ睡眠時間を削ってギリギリの状態で働いていたので、疲れ切ってしまった。 色々と自分で自分を勝手に追い詰めていた。 もう会社でエラくなるには年齢的にはギリギリだったし、実際に体力も集中力も減っていくし、子供の成長につれて家計はどんどん苦しくなるし、残された機会はほとんどなかった。 そう考えれば考えるほど、もう失敗はできない、うまくや

    出世に、失敗しました。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • 働くことは、ウソをつくことでもある。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    先日ブログに「働くこと」について書いて以来、これは今けっこうちゃんと考えておきたいテーマだと思ったので、周囲の人にも「あなたにとって、働くとはなんですか」というウザい質問を連発し、ネットでもリアルでも挙動不審なサードブロガーのいぬじんです、こんばんは。 それでも世の中には優しい人がいるもので、構成作家をしている先輩はこう答えてくれた。 「それしかできないので、それをやってるだけ」だそうだ。 これはあまりにもかっちょいい回答で、ぐうの音も出ない。 まあたしかに自分の経験を振り返ると、変に選択肢を色々と与えられてしまうと、ああでもなければこうでもないと悩み始め、ちょっと何かを始めてみて失敗すれば次を試し、それがうまくいかないと別のをやってみて、といった感じでなかなか事態が進展しないことは多い気がする。 「自分にはこれしかできないから」という覚悟というかあきらめみたいなものがあったほうが、その道

    働くことは、ウソをつくことでもある。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • 楽しいことが、話せない。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    以前、得意先の女性との打ち合わせ中に雑談になって、少し自分の家族の話をしたことがある。 その帰り道に、同席していた同僚からこう注意された。 「彼女は独身なので、あまり家族の話はしないほうがいいですよ」 僕はその場で、ああ確かにそうだね、これから気をつけるよ、と答えて今後の態度をあらためることにした。 別に腹が立ったわけではないが、この時のことを妙に覚えている。 僕の周りには「何を言うべきではないか」を読めない者をバカにする傾向が未だにあって、政治や宗教はもちろんのこと、贔屓にしているスポーツチームの話題から、休みの日に何をしているかまで、相手の機嫌を損ねるような内容を話す人間はダメなやつという烙印を押される。 そんな規制の中に「家族の話は結婚していない人の前で話さないほうがよい」という新たな項目が増えただけの話である。 ただ、あらためて思ったのは、「自分が楽しいと思うこと」を他人に話すのは

    楽しいことが、話せない。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • Twitterとは、何だったのか。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    あまりに当たり前のように使っていたので、考えたことがなかったが、ぼくにとってTwitterとは何だったのだろう。 2000年代前半 ぼくはインターネット的には、遅れてきた人間だ。 学生の頃のインターネットに関する共通の話題といえば2ちゃんねるだったが、自分で書き込んだことはない。 00年代前半の若手時代、担当していた得意先の経営者がやたらと2ちゃんねるの書き込みを気にしていて、自らずっと見ているという話を聞いて、うわ大丈夫かよ、と思ったのを思い出した。 そんなほんの一部の極端な意見を聞いて意思決定しちゃって大丈夫なのかと。 当時、ぼくにとってはインターネットでの匿名の誰かの意見というのは、そういうものだった。 インターネットはとても面白かったし、世の中にこんなに面白いことを考えている人たちがいるのか、というのはすごく刺激的だった。 でも、所詮はインターネット、光の当たらないところで素人がや

    Twitterとは、何だったのか。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • 人事異動を言い渡された、あなたへ。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    そろそろ人事異動の季節がやってくる。 異動を言い渡された若い人からこんな言葉を聞くことがある。 「なんで、できる人間のほうが損をしないといけないんですか」 自分は今の部署でちゃんと能力を発揮していて、もっと発揮できていない人たちがたくさんいるのに、なぜ自分だけが異動させられるのか、まったく理解できない、という主旨である。 これはぼく自身も若い頃に何度も経験させられたからよくわかる(ぼくはできる人間ではなかったけれども)。 ずっと憧れていて何年もかけてやっと手に入れたコピーライターという職から別の部署へと異動させられた時も、コピーを書くだけでなく色んな知見を持っているからこそ君に行ってきてほしい、と言われたのだが、だったらコピーしか書けない人間のほうが得じゃないか、できない人間のほうが得するなんて、なんて理不尽なんだ、と激しく憤った。 そのときに異動を言い渡してきた上司とは、それから一言も口

    人事異動を言い渡された、あなたへ。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
  • 男が育児をしていて、困ること。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。

    ぼくはそれなりに育児に参加している。 男が育児をするのは大変なのかといえば、そこは男だから大変だ、ということはあまりない。 たしかにおっぱいは出ないが、だったらミルクをあげればいいし、乳幼児健診はお母さんだらけだが、子どものことに集中していれば周りは気にならないし、ママ友と公園で楽しくおしゃべりしたりはできないが、周りの子どもたちとも一緒にボール遊びをするぐらいはできる。 そのうち、ちょっとした料理ぐらいならできるようになるし、算数の宿題を見ているうちに数字がちょっと苦手でなくなってきたりする。 そうやって、子どもだけでなく、ぼく自身ができることが少しずつ増えていく感じはとても楽しくて、おまけに家族の役にも立ててうれしいものだ。 育児は楽しい。 そしてうれしい。 男が育児をしていてぶつかる問題は、育児そのものではないように思う。 問題は、自分が育児に取り組んでいるあいだに、仕事のライバルた

    男が育児をしていて、困ること。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。
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