劇場版『ポケットモンスター キミにきめた!』は、それまでの劇場版ポケットモンスターシリーズのイメージを一新しようとする試みであった。内容としては、ポケットモンスターの第1話をリメイクし、サトシとホウオウとの出会いを描くというもので、現行のファンのみならず、昔ポケモンをやっていたが今はやっていないというような層をもターゲットとし、事前評判でも大きな期待を集めていた。ホウオウはこの1話以降、ストーリーで特に言及されることがなく、「あれは一体何だったのか?」と訝しがるファンに対して20年ぶりに回答が与えられることになる、と思われていたのだ。 だが、映画の情報公開が進むにつれ、いくつか批判の声が現れた。旅の仲間がタケシとカスミではなく本編には登場しないキャラクターであり、またその手持ちポケモンもまた放映当時はまだ存在していなかった第4世代のポケモンであった。さらに、ライバルキャラのポケモンも第7世