北京、上海の病院関係者と友人になった縁で、病院内を見学させてもらうことになったのだが、北京市内の大病院の入り口に到着したところ、のっけから驚いてしまった。 「問診部」と書かれた外来の玄関の両脇に、たくさんのふとんや段ボール、小型の椅子、ボストンバックなどが置かれ、そこに(つまりコンクリートの地面に)大勢の人が座ったり横たわったりしていたのだ。 「こ、これは一体何なの? あっ、農村から出てきたのに診療してもらえないで待っている人たちの列?」 友人に聞いてみると、「そういう人たちと、入院患者の家族たちの両方だ」という。中国も日本同様、完全看護であり、家族が病室で寝泊まりできない決まりになっているが、地方の農村などから患者に付き添ってきた家族は長期間ホテルに泊まるお金がない。しかし、帰ることもできず、こうして病院の玄関にふとんや段ボールを敷いて、面会以外の時間を過ごしているのだという。 一方、毎
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