はじめに - 訳者からの長いまえがき 村上春樹のエルサレム賞の受賞スピーチを翻訳してみました。 理由は二つあります。 ひとつは、ネットにはぼちぼち翻訳も登場していますが、どれを読んでもしっくりこなかったこと。 そしてもう一つは、僕の長年の大切な友人がなんと!そのスピーチの場にいて興奮を熱くあつく伝えてくれたから、です。 その思いがちょっとでも伝わればいいな、と思います。 その友人のブログも最後に紹介しておきますので、あわせて読んでみてください。 あと、もう一つ加えるとすれば、いくつかのブログで、このスピーチとスピーチについての感想も取り上げられてはいますが、日本のマスコミの偏った報道のせいで誤解を招いているんではないか、と危惧したからです。ぜひ、全文を読んでみてください。 村上春樹は、けっしてイスラエルだけを非難したわけではありません。「たとえどんなに壁が正しくても、卵を支持する