「歴史的な出来事」が起きた時、文学者はそれとどう向き合うか。3.11から間をおかずに作品を発表した二人の作家いとうせいこうさんと高橋源一郎さんが、"あの日”の後に書くことについて語りあった(全3回)。初回は、15年間(!)のスランプを抜けて3.11後に書かれたいとうさんの小説『想像ラジオ』を中心に、3.11のこと、小説だからできること、そして作家にとって「スランプとは何か」を明かします。 3.11の後に何を書くか 高橋:こんにちは、高橋源一郎です。 いとう:いとうせいこうです。よろしくお願いします。 高橋:まず最初に僕の方から、いとうさんとの出会いのことをお話しますね。僕がデビューしたのが1982年なので、確か83年ころ、今から32年くらい前に、当時付き合っていた女の子から、「面白い芸人がいる」と聞いたのが最初です。で、東横線の日吉のある怪しげなマンションに行ったんです。そしたら、いとうせ
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