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社会と本に関するteratownのブックマーク (3)

  • 壁と卵 - 内田樹の研究室

    村上春樹のエルサレム賞の受賞スピーチが公開されている。 非常にクリスプで、ユーモラスで、そして反骨の気合の入ったよいスピーチである。 「それでも私は最終的に熟慮の末、ここに来ることを決意しました。気持ちが固まった理由の一つは、あまりに多くの人が止めたほうがいいと私に忠告したからです。他の多くの小説家たちと同じように、私もまたやりなさいといわれたことのちょうど反対のことがしたくなるのです。私は遠く距離を保っていることよりも、ここに来ることを選びました。自分の眼で見ることを選びました。」 そして、たいへん印象的な「壁と卵」の比喩に続く。 Between a high solid wall and a small egg that breaks against it, I will always stand on the side of the egg. Yes, no matter how r

  • 762旅その2 井筒俊彦『コーランを読む』★★★★★

    「あるときはベルの音のように啓示がやってくることもあるが、あるときはコトバが直接聞こえてくることもある。すなわち、天使(ガブリエル)が人間の姿で現れてきて、私に話しかけることがある、この場合は直接コトバの意味がすっきりわかる、というのです」p430 井筒俊彦『コーランを読む』(岩波書店, 1983) 続けて『コーランを読む』。コーランは預言者であるマホメッドが、啓示を受けて綴られた書物である。では、そもそも啓示とは何か。 啓示とは神のコトバが預言者に伝わることを言う。預言者は着物を頭から被ることで啓示を受ける準備とする。その後、鈴の音のような形で啓示がくだり、気付くと意識の中でコトバに変化しているのだという。 預言者の在りかたは、同じセム系宗教といってもユダヤ教とイスラム教では相違点もあれば共通点もある。 ユダヤ教(旧約)では、近い将来に起こる事件を予言する役割をもつ。一方のイスラム教えで

    762旅その2 井筒俊彦『コーランを読む』★★★★★
  • 762旅その1 井筒俊彦『コーランを読む』★★★★★

    「『審きの日の主宰者』。(略)三つの単語をならべただけの簡単な表現のそこに、一群の強烈なイマージュがはたらいている。それを読みとるということは、この『審きの日の主宰者』というコトバをレトリック的に位置づけてはじめてできることなのです」p193 井筒俊彦『コーランを読む』(岩波書店, 1983) 今年最大の一冊は『意識と質』だった。その著者である井筒俊彦先生のをやはり最後に読もう、ということで手にしたのが著。凄いであった。 『コーラン』の解説書である。しかし、解説しているのは114章ある『コーラン』の中でも1章7行だけ。それを450ページに渡って解説している。範囲は恐ろしいほどに広く、深い。 三つのレトリックレベルに分類して読み進めることを井筒先生は解説する。 一つは「レアリスティック」。誰もが認識できる三次元的な読み方。歴史的事実、人物、規則の説明がコーランには含まれていて、その場

    762旅その1 井筒俊彦『コーランを読む』★★★★★
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