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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (77)

  • 武田邦彦氏の功罪 - NATROMのブログ

    中部大学教授の武田邦彦氏が原子力発電所の事故についての情報を書いている。Twitterで検索してみると、わりと多くの人が信用しているようだ。しかしながら、武田邦彦氏の発信している情報は玉石混交である。正しいこと、参考になることも書いているが、明らかに誤っていることも書いてある。情報の可否を判断できない人は武田邦彦氏の主張を信用しないほうがいいと私は考える*1。武田氏の主張について検討してみた。具体的に引用する。 ■武田邦彦 (中部大学): 原発 緊急情報(10) 政府・マスコミ、ごまかし。危ない?! 【政府のトリック】 政府やマスコミは「福島原発から20キロのところの放射線は、330マイクロシーベルトだから、胃のレントゲンの2分の1」という言い方をしている。だから安全という. しかしそれは「そこに1時間しかいない人」の事であり、住んでいる人ではない。だから、1ヶ月あまり住む人は330ミリシ

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    terazzo
    terazzo 2011/03/18
    武田氏のは継続的に放射性物質が漏れ続ける前提の計算だよね。拡散や半減期についての記述もないし。「政府やNHK」の言う「今のところ直ちに影響はないレベル」と矛盾しないと思う。/つまり収束にかかる時間は重要。
  • 日本の幼児死亡率と中国製のベビーフードに関係があるとは言えない - NATROMのブログ

    2022年8月8日追記:元の「世界最悪の日の幼児死亡率の原因は中国製のベビーフードだったんだよ!!」を改め、改題しました。なぜなら、皮肉であることを読み取れない人が一定数いるからです。 Youtubeの動画。「元データはチャンネル桜 2008.07.24 闘論!倒論!討論!糧問題と資源外交」とのこと。再生回数は3万回超。 ■幼児死亡率が世界最悪の日 原因は中国製のベビーフード その他危険野菜等中国品で日人が抹殺されかねない 内容は、おおむね「世界最悪の日の幼児死亡率の原因は中国製のベビーフードだったんだよ!!」と言っているようなものだった。水間政憲というジャーナリストが、国内産100%のものに比較して、中国産の品を使っているベビーフードに、「鉛が数十倍入っている」という独自の調査を行ったことと、日における1歳から4歳児の死亡率が「世界で最悪」であるという2005年の厚生労働

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    terazzo 2011/03/04
  • おっぱいを想像力で大きくする - NATROMのブログ

    プラセボ効果について調べていると、「心が身体に影響する例」という文脈で、自己催眠で女性の胸を大きくできるという話があった。プラセボが痛みや不安をとることはよく知られているが、身体疾患に対しての効果には議論がある。一般的に、プラセボは精神症状と比較して身体症状には効果は劣るとされている。プラセボではなく自己催眠ではあるが、催眠だけで胸が大きくなるという主張には懐疑的にならざるを得ない。研究内容を検討しようとしたが、オリジナルの論文までは入手できなかったが、ネットでかような情報を発見した。一応は、eduドメイン。8ページの後半あたりから。 ■Pilgrimage, Therapy, and the Relationship Between Healing and Imagination(PDFファイル) In five separate studies (Honoites 1977; LeCr

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    terazzo 2011/02/25
  • 「万能薬」は効かない - NATROMのブログ

    代替医療にもさまざまな種類があるが、その中でも「あらゆる病気にものすごく効く」と吹聴するタイプのものがある。たとえば、前回紹介した物質X(ミラクルミネラルソリューション)は、 「エイズ、肝炎(A.B,C型)、マラリア、ヘルペス、結核、ほとんどのがんを含む、人類の数多くの病気の解決方法が発見されました。多種の病気を簡単に征圧できるようになりました」 と主張されている*1。野島尚武博士による超ミネラル水は、 「ガン・糖尿・アトピーをはじめほとんどの病気を治す遺伝子ミネラル療法です」 とされている*2。古いところでは、IRT(Induced Remission Therapy:誘導消失療法)なる治療法は、 「ガン、エイズ、心臓病をはじめとする数々の難病を99%以上の確率で癒してしまう」 のだそうだ*3。 ミラクルミネラルソリューションや超ミネラル水や誘導消失療法などの「万能薬」はすべてインチキで

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    terazzo 2011/02/14
    「人間が本来持つ回復力/抵抗力を高める」系のはどうしたらいいんじゃろ?
  • 癌霊1号が白血病に効く!代替医療が標準医療になるとき - NATROMのブログ

    「癌霊1号(癌灵1号/Ailing No.1)」は漢方薬である。いかにも怪しげな名前である。また私がインチキくさいトンデモ医療を見つけ出してきて笑い物にしようとしているのだろうと、読者は思われるかもしれない。しかし、エントリーは、トンデモでなく、医学の話である。癌霊1号は、超ミネラル水やバイオラバーとは、決定的に異なる。 1970年頃の中国の田園地方では、さまざまな癌に対して、伝統的な漢方薬が使用されていた。他に治療法がなかったからである。癌霊1号も漢方薬であるが、経口投与では重篤な消化管および肝障害の副作用があった。毒性の強いヒ素(亜ヒ酸)を含んでいたのだ。ヒ素は、毒性が強いというか毒薬として使用されていた物質である。さて、ここからがすごい。副作用を軽減するために精製して注射剤とした上で、1000人を超えるさまざまな癌の患者に対して臨床試験を行ったのだ。その結果、いくつかの癌、とくにA

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    terazzo 2010/09/29
  • 食の安全と環境−「気分のエコ」にはだまされない - NATROMのブログ

    の安全と環境−「気分のエコ」にはだまされない(シリーズ 地球と人間の環境を考える11) 松永和紀の新刊。ちなみに、和紀は、「かずのり」ではなく、「わき」と読む。書のサブタイトルは『「気分のエコ」にはだまされない』。「気分のエコ」については、具体例を出すのがいいだろう。地産地消、つまり地域で取れた品をその地域で消費することは「エコ」であると、一般的には考えれられている。確かに、遠くの外国から輸入するのと比較して、地産地消では品を輸送するための燃料は少なくて済みそうだ。しかし、以下に引用する事例は、まったく「エコ」にはなっていない。 たとえば、ある中国地方の団体が、地産地消活動の一環として、地元産のコメをレトルトパックのご飯にして売ることにした。だが、ご飯のレトルトパックは地元産業では作れないため、関東地方の企業にわざわざ地元のコメを持ってゆき加工したそうだ。「地産地消」の名目で、コ

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    terazzo 2010/06/26
  • 抗癌漢方薬カイジ - NATROMのブログ

    抗癌作用を持つとされるカイジ(槐耳)という漢方薬があるそうだ。中国では評価が高く、日でも「カイジ顆粒研究会」ができたとのこと。 ■日統合医療学会主催『カイジ顆粒研究会』(ガンの辞典 編集長の『取材日記』) 続いて、星野恵津夫先生は「カイジ顆粒と臨床の実際」というテーマで、患者さんに対する「さらなる一手」として、国際的に一定の評価のある「カイジ顆粒」の有用性を観察の報告です。補助療法として何らかのサプリメントの摂取希望のあった末期重症患者20例に対し、その効果を観察されました。「カイジ顆粒」の1日服用量は、患者さんの認容性と希望にしたがったため、9g〜60gまでの幅がありました。(カイジ顆粒は患者さんが自費で購入) 対象患者さんのガン種は多岐にわたり、下咽頭癌肺転移、甲状腺癌肺転移、道腺癌肺転移、胃癌肝転移、大腸癌肝転移、盲腸平滑筋肉腫、腎盂癌肺転移、尿管癌肺転移、浸潤性膀胱癌、腎盂膀

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    terazzo 2010/04/23
  • 毎日新聞の石田宗久記者が良質な記事を書いている件 - NATROMのブログ

    ■問題点の概観:Chromeplated Rat経由で、毎日新聞まいまいクラブの「代替医療は玉石混交」という記事を知った。代替医療は玉石混交であり、「事実上、野放し」になっている点を批判的に紹介している。2006年、つまり、4年前の記事であるが、民主党政権が代替医療に好意的である今こそ、多くの人に読まれるべきであると考える。リンク先で全文が読めるが、少し引用しよう。 ■代替医療は玉石混交=石田宗久(西部経済部)(毎日新聞まいまいクラブ) 代替医療というより“オカルト医療”というべきケースも取材した。福岡市の歯科医は「万病の原因は歯にある」と主張し現代医学を非難。一般の歯科で使われる金属は有害だとして取り除き、「独自開発」という触れ込みの金合金と交換してかみ合わせを調整する「歯臓(はぞう)治療」で全身疾患を治すと豪語する。さらに、患者は頭部かららせん状のエネルギーを放射し「見つめるだけで水を

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    terazzo 2010/02/23
  • 我々は迷信行動を行うハトになっていないか? - NATROMのブログ

    ■体験談は証拠にならない〜浄霊による体験〜では、「浄霊」の後、熱が下がったという体験談を紹介した。「浄霊」に病気を治すという効果がないことに、おそらくは読者の大半は同意していただけると思う。しかし、「浄霊」には効果があると誤認してしまう人もいる。なぜか?効果のない治療法が用いられていたのは、「浄霊」のような宗教関係だけではない。西洋医学も200年ほどさかのぼれば、瀉血や水銀療法といった効果のない治療を行ってきた。それどころか、何百年もさかのぼらなくても、最近でも「実は効果のなかった」という治療法はわりとある。有名どころでは、脳循環代謝改善剤の多くが、再評価の結果、効果効能を取り消された。 実際には存在しない効果を誤認してしまう理由はいくつかある。ここでは、人間には続けて起こった二つの出来事に何らかの因果関係を読みとってしまう傾向がある点について考えたい。「浄霊」した後に、「熱が下がった」わ

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    terazzo 2010/02/01
  • 「進化の存在証明」 - NATROMのブログ

    ドーキンスの新刊の進化の存在証明を読み終えた。垂水雄二訳。巻頭に30ページ以上のカラー口絵がついている。屋で見かけたら、口絵の部分だけでもざっと見るべき。私のお勧めは、シファカ(マダガスカルのサル)のダンス。 [f:id:NATROM:20100104160900j:image] シファカのダンス さて、の内容はタイトル「進化の存在証明」そのまんま。さまざまな証拠を提示しつつ生物進化が事実であることを示している。科学について少しでももののわかった人ならば生物進化を疑ったりはしないが、それにも関わらずドーキンスがこのを書いたのは、もちろん、主に宗教的な理由で進化を信じない人たちが少なからず存在するからである。残念なことに、一番このを読まなければならない人たちのほとんどは、これほどのボリュームのあるは読まないだろう。かようなを読むだけの能力があれば、それほど簡単に進化論否定にはまっ

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    terazzo 2010/01/05
  • 丙午の年の死産率が高いのはやっぱり・・・? - NATROMのブログ

    前回の■なぜ丙午の年に乳児死亡率が高いのかでは、丙午の年の乳児死亡率の増加は見かけ上のもので、「よかった。殺された乳児はいなかったんだ」という結論であった。一方、乳児死亡率だけではなく死産率も、丙午の年に興味深い動きを示している。グラフにしてみると、明らかに丙午の年の死産率は高い。 死産率等の経時変化 丙午生まれを理由に乳児を殺すというのはさすがに統計で見えるほどの数があるとは考えにくいが、人工妊娠中絶ぐらいならありそうに思える。しかし、丙午を理由にした人工妊娠中絶が丙午の年の高い死産率に影響したと断言するのは難しい。丙午の年の死産率の増加を説明する仮説は複数考えられる。たとえば以下のようなものである。 仮説1:丙午の出産を避けるのを目的とした人工妊娠中絶 まず思いつくのはこれ。丙午を理由とした中絶がゼロだったとは考えにくいが、統計で見える死産率の増加を説明できるかどうかは別問題である。丙

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    terazzo 2009/10/16
  • シートベルトは死亡を防がない? ニセ科学を見抜く練習問題シリーズ - NATROMの日記:桜子 2009/10/15 23:09

    インフルエンザワクチンの効果に否定的な主張はよくあるが、これまでに見たことのないパターンのものを見つけた*1。要約すれば以下のようになる。引用元の桜子さんによれば、「[インフルエンザワクチンに]とても予防効果があると大きい声では言えません」とした根拠は、インフルエンザ罹患者における高いワクチン接種率ではなく、インフルエンザワクチンの添付文書であるそうです。よって以下の要約は桜子さんの主張とは無関係でしたので訂正するとともに、桜子さんに謝罪いたします。なお、インフルエンザワクチンの添付文書のいったいどの部分から、「とても予防効果があると大きい声では言えません」と結論したのか何度か質問しましたが、十分な答えはいただけませんでした。ちなみに添付文書には健常男性については「ワクチンの有効率は80%」、施設・病院入所中の高齢者に対しては、「発病阻止効果は34〜55%、インフルエンザを契機とした死亡阻

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    terazzo 2009/09/26
  • apjさんの取り巻きの数→ - NATROMのブログ

    ■正論に勝てないからと逃げた悪徳商法?マイアックスの続き。日トリムの正規代理店である「水の舞普及会」の「提橋和男の新☆管理人のつぶやき」から新作だよ。これまでの流れは、 提橋氏「天羽女史は多くのサイトに書き込みを行うことによって、Web上にひとつの世論を創造し、自分の主張を広めようとしているのだろう。『悪徳商法?マニアックス』の『日トリムの説明を聞いてきました』も天羽女史または取り巻きが投稿したものだ。なぜなら、リンク先が訂正されているからだ」 NATROM「(゚Д゚)ハァ?『悪徳商法?マニアックス』の管理人であるところのBeyondさんが訂正しただけじゃね?」 提橋氏「天羽女史ご人がbeyondさんとつるんでいたことを暴露してしまった」←new! ■提橋和男の新☆管理人のつぶやき 1171*1 NATROM先生は、私の主張を「妄想」と斬り捨てましたが、何と、天羽女史ご人がbeyo

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    terazzo 2009/09/16
  • ナイチンゲール曰く、「ホメオパシー療法は根本的な改善をもたらした」 - NATROMのブログ

    ホメオパシーは「同種療法」とも訳され、さまざまな物質を限りなく薄く希釈することで治療効果が得られるとされている代替療法の一種である。ホメオパシーで処方される「丸薬」は、原料の物質を1分子も残っていないほど希釈したのちに乳糖もしくは蔗糖にしみ込ませて作られる。通常の薬理学的見地からは、ただの「砂糖玉」と変わらない。臨床的にも効果はプラセボと変わらない。そんなわけでホメオパシーは「由緒正しいニセ科学」とみなされている。 さて、とあるブログ経由で、ナイチンゲールがホメオパシーに言及していることを知った。なんでも、「ホメオパチー療法は素人女性の素人療法に根的な改善をもたらした」のだそうだ。「この用薬法はまことによく出来て」いるともある(強調は引用者)。ナイチンゲールがホメオパシーについて言及した"Notes on Nursing: What it Is and What it Is Not"(看

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    terazzo 2009/08/11
  • どうして日本は癌大国になってしまったのか? - NATROMの日記 - NATROM 2009/07/25 10:01

    癌大国であることはむしろ誇りである 日人の死因の1位は悪性新生物(癌)である。1980年ごろから、脳血管疾患を抜いた。WHO Mortality Database*1で調べてみると、2006年で日の総死亡数は108万4450人、うち悪性新生物が原因なのが32万9314人で、総死亡の30.4%を占める。ちなみに、イギリス 27.0%、アメリカ合衆国 22.8%、イタリア 27.0%、ドイツ 25.7%、フランス 28.2%であった。ダントツとはいえないまでも、日は確かに癌による死亡率は高い。ではその原因は?「化学物質」「物添加物」による汚染や、「放射線」「石油から作った薬」などの不適切な医療が原因だという主張もあるが、間違いである。以下は、生活の変化が原因だという主張。 ■どうして日は癌大国になってしまったのか?(と健康)*2 今日で、ようやく育に取り組み始めてきましたが、

    どうして日本は癌大国になってしまったのか? - NATROMの日記 - NATROM 2009/07/25 10:01
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    terazzo 2009/07/18
  • 日光網膜炎(太陽性網膜炎)について調べてみた - NATROMのブログ

    朝日新聞の記事、■日観測「黒い下敷き危険」 国立天文台が注意呼びかけによると、日を観察する際、「サングラスや黒い下敷きだけでなく、昔は推奨されたスス板ガラスも危険」なのだそうだ。「安全に見るには、太陽の光や赤外線をカットする専用の日グラスが必要。天体望遠鏡の専門店や家電量販店で数百〜1千円台で購入できる」だそうで、「利権がからんで朝日新聞がおかしなこと言っているんじゃね?」と一瞬は思ったが、国立天文台の■日を観察する方法にも同様のことが書いてある。いやあ、サングラスぐらいならともかく、フィルムの切れ端やすすをつけたガラス板もダメとは。「いまごろいうな」とか「もっと小さい頃に言って欲しかった」とかコメントがついていたが、同感だ。 疑うわけではないが、せっかくだから調べてみた。朝日新聞の記事で「太陽性網膜症、日性網膜炎」と書かれていたが「太陽性網膜炎」「日光網膜炎」とも言う。英語では

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    terazzo 2009/07/02
  • ドラクエが医療を崩壊させた - NATROMのブログ

    の医療が危機に瀕している原因は複数あるが、その一つに医療訴訟の増加が挙げられる。医療者に過失があって訴えられるのは仕方がないが、過失がなくとも結果が悪ければ訴えられることもあるのだ。医療訴訟の背景には、医療の不確実性に対する理解不足があるように思える。「過失がなければ問題なく治って当然」、言い換えれば、「結果が悪かったのであれば、なんらかの過失があったに違いない」という訳だ。医療者から十分な説明を行っても、こうした思い込みのある患者さん/ご家族に十分納得していただくことは難しい。 昔から、というか昔のほうが、「結果が悪かった」医療行為はあったし、患者さん/ご家族への説明も、昔と比較すれば現在の方がずっと丁寧に行われている。にも関わらず医療訴訟が増加してきたことには、何らかの説明が必要だ。ここ何十年かの間の日に、医療の不確実性に対する理解不足をもたらす何かがあったのだ。ドラゴンクエスト

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    terazzo 2009/04/01
  • 衛生仮説〜不潔な環境がアレルギー性疾患を予防する - NATROMのブログ

    先進諸国において、気管支喘息や花粉症などのアレルギー性疾患が増えているのは、まぎれもない事実である。アレルギー疾患の発症そのものに遺伝的な要因が関与しているのは確かだが、疾患の「増加」については、遺伝では説明できない。複合的な環境要因が関与していると思われるが、衛生仮説といって、「環境が衛生的になり子供のころに感染する機会が減ったことがアレルギー性疾患の増加の原因である」という学説がある。以下で紹介する子供を花粉症にしないための方策は、衛生仮説に基づく。 ■子どもを花粉症にしないための9か条(医療介護CBニュース) 2月23日に横浜市の理研横浜研究所で報道関係者を対象に開かれた「製薬協プレスツアー」(主催=日製薬工業協会)で、谷口センター長は「スギ花粉症ワクチン開発」と題して講演。この中で、▽生後早期にBCGを接種させる▽幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲物を摂取させる▽小児期にはなるべ

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    terazzo 2009/02/24
  • 喘息に対するステロイド治療を否定するホメオパシー - NATROMのブログ

    科学的根拠の乏しい代替療法であっても、安価で安全でさえあれば、感冒などの自然治癒する病気や、逆に末期癌のような積極的な治療手段のない病気に(緩和ケアと併用しつつ)使用するのは、私は必ずしも否定しない。しかし、他の有効な治療法の妨げになるようであれば、許容できない。気管支喘息は、適切に治療しなければ死にうる病気である。気管支喘息について、標準的医療を否定し、根拠の乏しい代替療法を勧めるのは殺人に相当する行為である。由井寅子が学長を務めるThe Japan Royal Academy of Homoepathyのサイト*1より。 タイトル: 息苦しくなった時に喘息系の色々なレメディーを飲んでもなかなかヒットせずあまりの苦しさに気管支拡張剤を使ってしまう・・・というパターンが多いです。 記事No: 2404 投稿日: 2008/11/13(Thu) 01:15 投稿者: 女性・33・福岡県・一般

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    terazzo 2009/02/02
  • なぜ大正時代に衝心脚気が無くなったのか? - NATROMのブログ

    辰野/浦口の論理にいささかおかしいところがあったとしても、大正時代に衝心脚気が消失したことについて何らかの説明が必要だとお考えの方のいるかもしれない。辰野*1は「(”衝心性脚気”は)明治末期から大正の初めにかけての年代に無くなってしまった」と書き、浦口*2は"Shoshin-kakke disappeared from the country almost completely after 1929."と書いた。大正時代に日の脚気による死亡者数は減っていないことは■米の検定は脚気死亡数に影響せずで示したが、「米の検定によってカビ毒による衝心脚気は減ったが、全脚気死亡者数はビタミン欠乏による通常の脚気が大半を占めるため、統計値として表れない」という可能性はあるのだろうか? 東京大学における衝心脚気の病理解剖数の減少*3 辰野/浦口の主張の根拠は、東京大学病院で死亡した患者の病理解剖の記録で

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    terazzo 2008/12/31