播磨灘の漁業者らでつくる兵庫県播磨灘船曳網漁業連合会は11日、漁獲量が振るわず、来年以降の資源を確保するため、同日に始まったイカナゴのシンコ(稚魚)漁を終えると決めた。兵庫県漁業協同組合連合会(明石市)によると、県内でシンコ漁が1日で打ち切られるのは初めて。 大阪湾でも、漁業者らは漁獲量の減少から漁は行わず、今季は異例の対応となった。県漁連によると、11日の主要3漁協でのシンコの漁獲量は前年解禁日の約2割にとどまった。このため、鮮魚店などでの店頭価格も昨年を上回る高値が付いた。(三宅晃貴)
車の自動ブレーキの性能を試そうとして友人をはねたとして、兵庫県警福崎署は14日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、神河町のアルバイトの男(67)を現行犯逮捕した。調べに対し「自動ブレーキが利かなかった」と容疑を認めているという。 逮捕容疑は同日午前11時40分ごろ、同町東柏尾の飲食店駐車場で軽乗用車を運転し、車の後方に立っていた75歳と70歳の男性2人をはねた疑い。75歳の男性は頭の骨を折るなどの重傷。70歳の男性も頭を打つなどの軽傷を負った。 同署によると、3人は友人同士で、男は自分の車に自動ブレーキの機能があることを男性2人に説明。2人を車の後方に立たせて動かしたところ、手前で停止しなかったという。 同署は詳しい経緯を調べている。
兵庫県立西宮病院で2016年、認知症患者の男性=当時(87)=が廊下で転倒して重い障害を負ったのは、看護師が転倒を防ぐ対応を怠ったためとして、男性の家族が兵庫県に約2575万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、神戸地裁であった。高松宏之裁判長は「転倒する恐れが高いことは予見できた」などとして、約532万円の支払いを命じた。 判決によると、男性は16年4月2日早朝、看護師に付き添われトイレに入った。看護師は男性が用を足す間に、別室患者に呼び出されて排便介助に対応。男性はその間にトイレを出て廊下を1人で歩き、転倒して外傷性くも膜下出血と頭蓋骨骨折のけがを負った。男性は2年後、心不全で亡くなった。 男性の家族は、けがによる入院生活の継続で男性は完全な寝たきり状態となり、両手足の機能全廃になったと訴えていた。一方で県側は、別室患者は感染症を患っており、排便の介助を急いだことはやむを得ないなどと主
兵庫県尼崎市消防局の救急隊が、交通事故で搬送していた男性に新型コロナウイルスの陽性反応が出たとして、病院に運ばずに事故現場に降ろして立ち去っていたことが12日、同市消防局などへの取材で分かった。男性は再び搬送され、市外の病院で足の骨折と診断された。 同市消防局などによると5日午後11時50分ごろ、同市内の国道2号で、神戸市東灘区に住む大学生の男性(21)がバイクを走行中、軽乗用車と接触し転倒。足の痛みを訴え、男性の友人が119番したという。 かけつけた尼崎市中消防署の隊員らは男性を救急車に乗せ、同市内の病院へ向かった。発熱があり、車内で抗原検査をしたところコロナ陽性反応が出たため、病院に拒まれた。隊員は男性のけがを目視で確認し、緊急性はないと判断して現場に戻り、男性を降ろしたという。 約1時間後、男性は首や腰にも痛みを覚え、父親(59)が現場から再び119番。尼崎市消防局の救急車で西宮市内
20日早朝、兵庫県芦屋市潮見町の潮見小学校付近で、教員や通行人がカラス2羽に頭を蹴られたり、威嚇されたりしたりし、学校は急きょ通学路を変更することを決めた。市が校門前の木に作られた巣を前日に撤去したが、ひなが残っていたとみられ「親ガラスは気が立っているので注意してほしい」と呼び掛けている。 5月はカラスの産卵、子育てシーズン。学校に近づくと、2羽のカラスが飛び交い、羽をばたつかせて鳴いていた。 木下新吾校長(51)によると、18日に巣があることに気付き、市に連絡して19日に撤去された。しかし、20日午前7時40分ごろに教頭が校門を開けると、舞い降りてきたカラスに頭を蹴られたという。 現場を確認すると、巣があった木の下にひなを見つけた。既に数人の大人が攻撃され、けが人はいないが、児童が通ることは危険と判断して別の校門から登校させることにした。 市街路樹課によると、20日午前に学校から連絡を受
兵庫県明石市立衣川中学校3年の男子生徒が、昨秋父親を亡くした直後、担任の男性教諭から暴言を受けて不登校状態になり、その後「不安障害」などの精神疾患と診断されていたことが分かった。学校側は「不適切だった」としている。 男子生徒らが修学旅行に出発する予定だった10月13日早朝、生徒の父親が自宅で倒れて死亡した。担任は通夜に出席。忌引後の19日に登校した際、修学旅行についてまとめる授業があったが、生徒は父親が亡くなった姿を思い出し、何もできなかったという。 生徒や同級生によると、生徒が「書くことがない」と言うと、担任は「書くことがないことはないやろ」「おまえにとって修学旅行はそんなもんやったんか」と怒った。生徒は「お父さんが死んだのに何で。頭が真っ白になった」。同級生は「(生徒は)旅行に行ってないです」と指摘。「(生徒の父親の死を)何で忘れてるのかと思った」「クラス中に聞こえる声。あれはない」と
理化学研究所(理研、本部・埼玉県和光市)の職員でつくる「理化学研究所労働組合」などは25日、約600人の研究系職員が2022年度末に雇い止めになるとして、理研に撤回を求めるよう文部科学相と厚生労働相宛てに要請書を提出した。同労組の金井保之執行委員長らが文科省で会見し「日本の研究力低下に拍車を掛ける」と訴えた。 金井委員長らによると、理研は職員の8割が非正規雇用。研究系職員は10年の雇用上限が16年に導入され、13年4月1日までに入所した人は同日が起算日とされた。このため、約300人が22年度末に雇用上限を迎える。この中には研究室主宰者が60人以上含まれており、その下で働く職員約300人も雇い止めになる。500以上ある研究チームの12%が解散し、神戸市中央区の生命機能科学研究センターが約4割の24チームを占めるという。 会見には、対象となる研究者3人もオンラインで参加。「十数年前に入所した時
ポートライナーや六甲ライナーの運行会社「神戸新交通」(神戸市中央区)で18日、駅の売上金800円をめぐり、社員ら4人が懲罰処分を受けた。1人の臨時社員が小さなミスを言い出せなかったことをきっかけに、不祥事があちこちに飛び火する形となった。 同社によると、発端は今年6月。駅の定期券発売所で窓口を担当する30代の女性臨時社員が、1日の業務を終えて売り上げを確認していた。すると日報上の記録である集計額よりも、現金として手元にある売上金がわずかに上回った。 その額800円。結論から言うと、女性の日報への記載ミスが原因だった。しかし「上司に怒られる。報告できない」と思った女性は帳尻合わせを思いつき、売上金から800円を抜き取った。窃盗や着服の意図はなく、社内の個人用ロッカーに保管したという。 しかし4日後、本社部門による審査で売上金の不足が発覚する。持ち出しの事実は、駅の責任者である50代男性社員の
ウイルスや菌の除去、消臭効果があるという二酸化塩素を研究する「CLO2Lab(シーエルオーツーラボ)」(兵庫県西宮市)が空間除菌剤を製造販売し、注目を集めている。大幸薬品の人気製品を開発して退社後、自ら起業した社長が、即効性と快適性、持続性を高めて使いやすくした。(塩津あかね) 製品名は「OXIDER(オキサイダー)」。二酸化塩素は変質しやすいが、最適な濃度で安定的に拡散させる技術を編み出した。使用時の強いにおいを抑え、3カ月程度の除菌効果をもたらす。 CLO2Labの安部幸治社長(66)はかつて、大幸薬品のウイルス除去製品「クレベリン」を開発した経歴を持つ。 神戸商船大(現神戸大)で船のエンジンについて学んだ後、父が経営する印刷会社で働き始めた。そこである日、営業マンが持ち帰った二酸化塩素と出合い、「誰でも簡単に使えるようにしたい」と研究にのめり込んだ。 別会社を設立して1996年、二酸
兵庫県警兵庫署はこのほど、特殊詐欺の被害を防いだとして、ファミリーマートJR和田岬駅前店(神戸市兵庫区和田宮通4)の植原康恵店長(48)に署長感謝状を贈った。 同署によると6日午前、同店に「弁当に髪の毛が入っていた」との電話があった。特殊詐欺について、苦情で店員の気をそらせた隙に現金自動預払機(ATM)を操作させる手口があることを知っていた植原店長は、すぐに防犯カメラの映像を確認。すると高齢女性が携帯電話で通話しながらATMを操作していた。 駆け付けた植原店長は、女性に「詐欺かもしれない」と伝え、110番。同署員が到着するまでの間、説得を続けて時間を稼いだという。 贈呈式で植原店長は「前にいた店では被害を防げず悔やんでいたので、今回は防げてうれしい。今後も安心して利用してもらえる店でありたい」と話していた。(大橋凜太郎)
新型コロナウイルスのワクチン接種を話し合う昨秋の衆院厚生労働委員会に参考人として出た直後、「当面は打たない」と公言していた免疫学の第一人者、宮坂昌之・大阪大学名誉教授(73)が、認識を一転させ、このほど2回目の接種を終えた。大阪の大規模接種会場で予診にも協力している。接種が本格化した今でも安全性に不安を抱く人は少なくないが、宮坂氏は「打たないチョイス(選択)はない」と言い切る。(霍見真一郎) ■3本の矢 「厚生労働委員会に出席した昨年11月時点では、安全性に関するデータが非常に少なかったが、その後、従来ワクチンとほぼ同じレベルの副反応であることが分かった」 神戸新聞の取材に応じた宮坂氏は、接種を巡る心境の変化を説明した。実際にファイザー製ワクチンの2回目を今月17日に接種した後、腕の痛みや脇の下の腫れなどを感じ、翌18日夜には38度の熱が出たが、19日は平熱に下がり、再び大規模接種会場で予
9日午後1時ごろ、兵庫県尼崎市武庫之荘8の兵庫県立武庫荘総合高校で、1年生の体育の授業中に複数の生徒が気分不良を訴え、教員が「熱中症の疑いがある」と119番した。 同校によると、4時限目に体力測定があり、男子が1500メートル、女子が千メートルを走った。マスクは外していたという。体調不良を訴え保健室に駆け込んだ生徒10人のうち、男子生徒1人、女子生徒8人の計9人が病院に搬送された。同市消防局などによると、一時重症となった生徒もいたが、全員が同日中に帰宅した。
児童相談所の一時保護の在り方が問われる中、神戸市こども家庭センター(同市中央区)に保護された経験のある女子中学生と父親が神戸新聞社の取材に応じ、「異常」と映った規則と暮らしぶりを明らかにした。生徒は規則に反すると1人で小部屋に入れられるとし、児童の間で「説教部屋」と恐れられていると指摘。一方、施設側は「内省を促すため」とし、意識のずれを浮き彫りにした。(名倉あかり) 生徒は昨年、子育ての方針を巡って言い争う両親を止めようと警察に通報したことがきっかけとなり、同センターで一時保護されることになった。 入所後、職員から数々の規則が伝えられた。「男子と話してはいけない。目を合わせてはいけない」「トイレに行くときは必ず職員に声を掛ける」「私服は着用できず、下着やズボン、靴下など2セットだけ与えられる」…。生徒は「耐えられない規則。悪いことをしていないのに刑務所にいるようだった」と語った。 規則を破
約30戸が並ぶ神戸市北区の住宅地に、車で出入りできる唯一の橋が突然封鎖され、警察官が出動する事態がたびたび起きている。50年近く公共物という認識で使われてきたが、最近になって「私(し)橋(きょう)」であることが判明。所有者は老朽化のため「維持管理費がかかる」として住民に購入を求め、住民は市への移管を提案するが、主張は平行線をたどっている。(小谷千穂) 2019年12月末の午前10時ごろ、神戸市北区山田町小部。有馬街道(国道428号)に沿う天王谷川にかかる1本の橋の上に突然、鉄パイプや土のう、ドラム缶が置かれた。進入禁止の標識の紙が添えられ、張り紙には所有者の名で「維持管理費等のご協力を得られない為、住民の皆さまの安全を確保する」と書かれていた。 橋の東側の住宅地の住民にとって、他に車で地域外に出る道はない。住民らは警察に通報し、所有者に申し入れた末、約1時間後に封鎖が解かれた。以降も、20
「助かっても一生、人工呼吸器につながれるかもしれません」と暗に呼吸器の断念を迫られたこともあったという女性=30日午後、兵庫県内 リハビリのため大阪府内の病院に入院中だった80代の父親を、新型コロナウイルス感染により今月16日に亡くした兵庫県阪神地域の50代女性が30日、神戸新聞社の取材に応じた。重症者病床が逼迫(ひっぱく)する中、女性は人工呼吸器を父親に使うかどうか、病院側から7回も問われた。「年齢もお高い」と暗に断念を迫られたことも。「私が『要らない』と言えば、父は死ぬ。元気だった父がコロナになり、人工呼吸器を使うことはそんなに悪いのか」と声を震わせた。(霍見真一郎) 欧米では、人工呼吸器をどの患者に優先的に使うかという議論が起きたが、日本ではこうした「順序付け」を行政は否定していた。 女性の父は大阪府在住。認知症の妻を7年ほど介護していたが、今年3月に妻が施設に入ってからは1人暮らし
兵庫県内の経済データの分析・加工に約30年間携わってきた県統計課参事の芦谷恒憲さん(60)が、統計界で最高の栄誉とされる「大内賞」に輝いた。地域政策の立案や評価に役立つ各種統計の実務や普及に取り組んできた実績が認められた。地方自治体関係者の受賞は15年ぶり、兵庫県内では民間も含め63年ぶりとなる。芦谷さんは「地道な仕事を評価してもらえた」と頬を緩める。(森 信弘) 同賞は、戦後日本の統計再建に尽力した同県淡路島出身の経済学者、大内兵衛(1880~1980年)の業績を記念し、1953年度に設けられた。統計の進歩に貢献した個人、団体を選び、2020年度は3人、1団体の受賞が決まった。 芦谷さんは、各種統計の加工分析ツールを作成して外部にも積極的に提供。大学や自治体の統計に関する研修、講義で講師を務めるなど統計の進歩に貢献したことが評価された。 統計に興味を持ったのは高校時代の数学教師との出会い
神戸市中央区内の公園で若者約50人による乱闘があり、兵庫県警少年課と神戸水上署は26日までに、男子大学生を殴るなどしてけがをさせたアルバイトの少年(17)=神戸市中央区=ら8人を傷害容疑で逮捕した。いずれも容疑を認めているという。 逮捕容疑は8月23日未明、19歳の男子大学生=大阪府=ら3人の顔などを殴ったり蹴ったりし、最長全治約6カ月のけがを負わせた疑い。 同署によると、被害者の知人が、交際する女性と遊ぶ様子を動画に撮って写真共有アプリ「インスタグラム」で生配信中、視聴者の女性が投稿したコメントを不快に感じ、「殺すぞ」と発言。それを見た視聴者の女性の友人男性が立腹し、大学生らとトラブルになった。それぞれ無料通信アプリ「ライン」でつながる仲間に声を掛け合い、公園に集まり40人対10人の乱闘になったという。
政府が新型コロナウイルスを、感染症法上の危険度が5段階で2番目に高い「2類相当」から見直すことを検討していることについて、関西広域連合は27日、慎重な検討を求める声明を出した。新型コロナの収束が見通せない中での見直しは「時期尚早」として反対した。 新型コロナは現在、「指定感染症」に分類。原則として感染者に入院勧告し、医療機関に入院してもらうが、感染者数の増加に伴って、医療機関や保健所の負担が重くなっている。政府内では法的位置付けの引き下げを容認する考えがある一方、感染拡大につながりかねないため慎重論も根強くある。 声明は、大阪市内で同日開かれた対策本部会議で採択し、「各都道府県が感染防止と医療体制の確保に全力で取り組んでいる中、5類などへのダウングレードは時期尚早」とした。委員の平井伸治鳥取県知事は「世界中がパンデミック(世界的大流行)にあり、冬場にさらなる波が来る(と予想される)中での引
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く