タイル張りの壁、角が丸まったサッシ……。昭和の趣あるビルを「渋ビル」と呼んでこよなく愛する名古屋市の女性2人が、その魅力を紹介する「名古屋渋ビル手帖(てちょう)」を創刊した。街に埋もれる無名のビルを、デザインや意匠から味わう方法を指南。「まちを楽しむきっかけに」と提案している。 自費出版したのは「名古屋渋ビル研究会」。名古屋市内でリノベーション会社に勤務する寺嶋梨里さん(36)と建築設計事務所を主宰する謡口(うたぐち)志保さん(36)だ。 2人が「渋ビル」と呼ぶのは、1950~70年代の高度経済成長期に建てられたとみられるビルのうち、「琴線に触れた渋いビル」。水平に連なる窓やしゃくれ上がったひさし、つやや色ムラのあるタイルなど、デザインや装飾に個性的な特徴を持つものを指す。当時、日本で一般的だった20世紀初頭のモダニズム建築の流れをくむものが多いという。 研究会を立ち上げたのは2011年。
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