ドイツ・ベルリンにある大通り「ウンター・デン・リンデン」。500年近い歴史を持つこの通りでは、これまでいくつもの政治デモが行われてきた。だが米グーグルのオフィス前で最近行われたデモは、とりわけ風変わりなものだったに違いない。抗議の対象は新しく開発されている「iWright」というソフトウェア。「これを使えば小説が書ける」と謳われているもので、グーグルが開発を支援しているという。デモの発起人の一人は「このソフトはすべての作家に対して宣戦を布告するものだ」と息巻いた。 この騒動を「宣伝のための茶番」と見るなら、そうともとれる(目的が不明ではあるが)。それでも、この出来事は現在のドイツに流れる空気をよく捉えている。グーグルが提供するサービスはドイツで人気が高いが(オンライン検索市場における同社のシェアは91%)、グーグルという企業そのものは、すべて――個人データ、知的財産権、業界、果ては民主主義
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