1997年は、実はアジアの通貨危機が始まり、北海道拓殖銀行や山一證券という日本を代表する金融機関が破綻し、日本でもバブル崩壊後の不況のピークとも言える年であった。日本人の価値観もこの年を一つの転換点として、様変わりしてしまったと言えよう。 2001年の調査とその次の2004年の調査では、「あきらめ派」の増加と「上昇志向派」の減少は既に見て取れたが「成功者」はむしろ1997年より増えており、いわゆる2極化ともいえる現象に思えたが、2010年の調査では「成功者」も1997年より減っており、2極化というより、一方向へのシフトと読み取れる形になっている。 「あきらめた」だけでなく、「変化」を嫌うようになった若者 上で見てきたのは、18歳~69歳全体というBAV調査にて設定された「全体」の姿である。それでは、いわゆる若者はどうなったのか?車に乗らない、酒を飲まない、海外旅行にも行かないなどと言われが