森山大道氏にとって、街は一つの巨大な欲望体であり、世界はエロティックに迫り来るものでした。瞬間に自らの欲望を見出し、ラディカルに「写真とは何か」を問い続けています。 [画像:森山大道]
富士フイルム営業写真コンテストは、1960年(昭和35年)より開催以来、本年で49回を迎えました。本年は全国3,362名の営業写真家の方々から、11,115点の作品が寄せられました。厳正なる審査の結果、栄えある金賞は、鶴田一雄 様 (福岡県福岡市 ㈱杉田写真館)の作品「アンバーイメージ」が選ばれました。 作品は、女性ポートレートで、自然な姿・表情で、写真館ならではの高い撮影・ライティング技術と、優れた構成力、表現力によって仕上げられた素晴らしい作品です。 応募作品の全体の傾向としては、撮影のデジタル化が進展し、より自由な表現に挑戦した作品も多く、次の時代の写真館を目指す意欲が感じられました。優れた撮影技術とプリント品質、見る人に感動を与える豊かな表現力を持つ写真館の写真を是非ご覧ください。 [画像: 鶴田一雄「アンバーイメージ」]
多和田は1978年静岡生まれ。2003年に東北大学応用生物化学科生命工学専攻を卒業。在籍中にUniversity of California, Fine Artに交換留学。2005年、University of the Arts London Camberwell College of Arts, Photography卒業。 2008年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了、2011年博士後期課程を修了。多和田は写真の表面を物理的に傷つけることによって、新たなイメージを表出させる作品を展開してきました。 今回の個展「Burnt Photographs」では、焼き切った写真をレイヤー状に重ね、イメージを構成した新作シリーズ「Shells」より約10点を展示の予定です。 [画像: 多和田有希 「Birth-day」 (2012) burnt inkjet print, ac
パソコンでの調整をせずに、一つのメディアで制作された佐々木の作品は幾つかの異なる方向に導きます。ある写真は、完全に抽象的でミニマルで、写真における絵画性の可能性を示します。他のイメージは、グラフィック的で、ビデオゲームの想像性とそれと関係しているモーションと連想させます。他の作品はサイバーパンクと未来的なゴシックに、「アーバン・ゴースト」の性格と神秘性に参照します。「Tokyo Layers」は都市の記録というより、都市の形式的な表象に近いです。つまり「絵‐都市」(picture-city)ということになります。「東京の写真」というより、「東京としての写真」です。「Tokyo Layers」は「メトロポリスの写し」を見せようとしているのではなく、佐々木睦で感じられた東京の呼吸、その実存的なビート、視覚化された流れを提示します。 [画像: Tokyo layers#2, digital c-
本年2月6日、石元泰博氏が永眠しました。フォト・ギャラリー・インターナショナルでは1982年の『シカゴ, シカゴ』以来、20回を超える個展を開催、昨年末には念願だった「両界曼荼羅」写真集の再出版にあわせて展覧会を開催させていただいたばかりでした。数多くのシリーズ、イメージを通して、また石元泰博の言葉から、私たちは多くのことを学びました。今見てもなお新鮮な「シカゴ, シカゴ」は「ある日ある所」とともに石元泰博の原点とも言えます。石元泰博氏への追悼の意を表し、高知県立美術館のご協力のもと作品展を開催いたします。
この5月より、東京都写真美術館にて、これまでの活動の集大成ともいえる個展を開催する写真家・川内倫子が、震災直後の被災地でとらえた風景のスライド・ショウを、暗幕で覆った1人用のブースのなかで上映します。がれきのなかで出逢った、飼い主と家を探しあぐねて彷徨う白と黒の鳩の、無垢で清廉なイメージは、やがて写真家の意識の中で、この世界を構成する二つの面=「光と影」へとつながります。永劫に繰り返す生と死の営みにやりきれない無常感を感じながらも、その体験は「1人きりでこの世の不条理と向き合う」ための展示のアイデアへと結実しました。本展はここを皮切りに、世界各国の会場へと巡回の旅に出ることとなります。なお、本シリーズのオリジナルプリント10点も展示・販売し、経費を引いた売上は被災地の復興支援のために寄付いたします。
2008年から2012年にかけて東京の街をデジタルカメラでおよそ30,000枚撮影した森山は、そのうち厳選された作品191点をまとめた写真集『カラー』を4月下旬に刊行します。 この写真集刊行を記念して開催される本展では、印刷原稿プリントによるインスタレーションと、大引き伸ばしプリント数点を展示予定です。
本展では写真下部にプリントされる日付表示機能を用い、1979 年から荒木が 100 歳を迎える 2040 年まで の時間軸を操作した作品約 10,000 点を、日付順の日記形式にて発表いたします。荒木はこれまでも、多数 の作品を一度に展示することで見出される写真の魅力を追及してきました。今回展示される約 10,000 点の 作品が未来をも含んだ日記として纏められたとき、一枚一枚の写真すべてが荒木の内面を表すかのようで、 そこに確固たる世界が存在していることが強く感じられます。脚色を抜きに感じたことをストレートに表 現し、東日本大震災への記憶にも触れながら、荒木は写真の新たな姿を追求し続けています。既存の枠組 みを壊し続ける挑戦的な姿勢を表す最新作を、この機会にご高覧ください。 [画像: 荒木経惟 「過去・未来 写狂老人日記」35mm カラーポジフィルム]
写真の見方、読み方、感じ方。これら基本的なことがびっしり詰まった楽しい作品群。作者が毎朝の散歩道で、5年間、のべ600キロをのんびり歩いて見つけた珠玉の光景。カラー作品約30点で構成。
作者は、生まれ育った場所を離れることが多くなって、しばらくが経った。故郷と呼ぶほど遠いものではないが、昔ほどこの地に身を置くこともなくなって慣れ親しんだ景色は少し遠いものとなっている。暮らしていた頃は気にも留めなかったが、意識してみると場所は思いのほか変わっていて、記憶とは違う景色が混在する眺めは、いつしか自分の中に小さなわだかまりをつくっていた。いつまでもそこにあると思っていたものは、気付けば記憶の中だけのものになっていて、いずれは記憶の片隅からも消え去るのかもしれない。日々曖昧になっていくものを失わないように、作者はその姿を今ここに留めておきたいと思った。モノクロ40点。 ギャラリートーク: 4月28日(土)、13:00〜14:00
名画や女優に自ら扮するセルフポートレート作品で世界的に有名な美術家、森村泰昌。本展では、森村泰昌が2010年から発表している「なにものかへのレクイエム」シリーズを中心に、作品制作の舞台裏を撮影した、福永一夫の写真作品を展示、販売します。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
東京メトロ丸ノ内線新宿御苑駅2番出口より徒歩2分、東京メトロ丸ノ内線・副都心線・都営新宿線新宿三丁目駅C5出口より徒歩10分、JR新宿駅東南口より徒歩15分
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