未曽有の被害をもたらした福島第一原子力発電所の事故から、この3月11日で4年を迎える。「1F(いちえふ)」という略称をもつ福島第一原発の現場では、廃炉に向けた作業が続けられているが、作業員たちの肉声はなかなか届いてこない。そんななか、現役の原発作業員自身が収束作業の実態を描いた漫画『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2)』が2月下旬に講談社から発売された。昨年4月に刊行されて大きな反響を呼んだ第1巻の続編だ。 作者は、2012年と2014年の2回にわたり、福島第一原発(1F)の敷地内で作業員として働いた竜田一人さん(50)。第1巻では、自らの体験にもとづいて、1Fの内部でどんな作業が行われ、作業員たちがどんな会話をしているのかを丁寧に描いたが、第2巻ではそれにとどまらず、原発の外での作業員たちの日常生活も紹介している。 竜田さんはどのような思いを抱きながら、原発作業員として働き、そ