「地域の人々を巻き込んで動物園、水族館のあり方を議論していきたい」――。27日、「日本動物園水族館協会」(東京都台東区)の新会長に選ばれた富山市ファミリーパーク(富山市古沢)園長の山本茂行さん(59)。上野動物園以外から会長が選ばれるのは、1995年以来の2人目で、これまで在来家畜の保存、飼育に力を入れてきた。「動物園とは、いかに自然と人間が共存するかを教える場所」という持論を今後、全国で実践することになる。 山本さんは2005年、富山市ファミリーパーク園長に就いた。実績の一つが、木曽馬や日本鶏などの在来家畜をテーマに06年、同パークで国内初のシンポジウムを開催したことだ。 同パークは84年のオープン以来、古くから日本人が暮らしの場としてきた「里山」に生息していた動物の飼育を重視。在来馬を使った農耕体験など、来園者が身近な動物に触れあう機会も提供してきた。「里山に人と動物の共存のヒントがあ