インターネットで新しいビジネス・モデルを模索していた人々の注目を集めた本がある。米国で2004年に出版され,経営書ベストセラーになった「The Wisdom of Crowds(集団の知恵)」(James Surowiecki著)である。 「The Wisdom of Crowds」の言わんとすることを一言で表現すると,「少数の専門家のグループよりも,多様な人々のグループ・集団の方がよりよい意思決定ができる」ということになる。 日本的な表現で言うと,一流大学出のエリートが集まって会議をやっても,よい結果が出ない,ということになる。 なぜこの本が注目を集めたのか。それは,この「グループ」,「集団」というコンセプトがインターネットに非常によくマッチするからだ。 そして,「グループの知恵」「集団の知恵」を活用できる時代が実はもう来ている。 その道具建てとして「Web 2.0」という概念が登場して