数々のセキュリティ事件の調査・分析を手掛け、企業や団体でセキュリティ対策に取り組んできた専門家の萩原栄幸氏が日常生活に潜む情報セキュリティの危険や対策を毎週土曜日に解説しています。 過去の連載記事はこちらで読めます! 今回のテーマは、メモリカードやUSBメモリに潜む落とし穴です。まず、メモリカードといえば多くの方になじみがあるのがデジタルカメラで撮影した画像の保存ではないでしょうか。実は、撮影した画像を消去すれば「データが完全に消える」と認識をしている方が少なくないようです。 わたしは、10年以上前に撮影した画面イメージをその場で見られるというカシオの「QV-10」を愛用していましたが、データの消去についての疑問から、セミナーなどで「画像を削除しても、データ本体は削除されないのでセキュリティ上危険ではないか」と警鐘を鳴らしてきました。 簡単にファイルの仕組みを紹介すると、ファイルはデータ本