2017 - 03 - 12 カラオケ カラオケ むしろ歌った後で後悔することの方が多い 勝手にイントロが流れマイクを手渡されるのだ 行かなければ済む話なのだが 付き合いというものはその隙を与えてはくれない 他人が歌っているのを見るのは楽しい そこには責任がないからだ お酒の席は嫌いじゃないが カラオケはどうしても好きになれない 出し惜しみしているのではない 心と身体がすり減ってしまうのだ もっと気楽に受け入れれば良いのだろうが 軽く歌って「こんなもんか」と思われたくはない もともと聴き手との距離が近いほど 緊張は増す その昔 デビューしてまだ間もない頃だった ステージを終えた後 知り合いに連れられてスナックに行った そのスナックは僕が訪れることを知ったお客さんで満杯だった まだ対応など慣れていなかった頃だ みんな色紙を持っていた 僕はひとしきりサインを書き終わると 翌日のこともあり席を立