シイタケの入った味噌汁を食べるたびに毎回思い出すことがある。砂に書いた文字のように洗われていく記憶の中、その思い出は私の頭に、強烈な印象を残した。 小学2年、いや3年のことだったか。 同じクラスにS君という友人がいた。 彼はいつも私より要領が良くて、成績が良く、口数も多く、社交的だった。運動神経もよくて、図書室で本を読む私と対照的に、お天道様のもと鬼ごっこやドッジボールに励む小学生。(足も速くボールもよく飛ぶ、私とは今でも対照的である) 小麦色に焼けた四肢は元気を、首裏のくっきり見える焼けあとの境界線は健康を表していた。 図書室の日なたで難読漢字の本を読みふけり、首の後ろ側と腕の後ろだけ黒くなる、というアンバランスで不摂生な日焼けをした私は、彼に何一つ勝てるところがなかった。 ……席替えで、彼の近くになるまでは。 当時は結構多く感じた200mLの牛乳、色とりどりのおかずやサラダ、ご褒美のよ
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