NECは7月に創業120周年を迎える。平成時代の30年間は、ちょうど最後の4分の1に当たる。この間、トップ交代は6度あり、経営は時計の振り子のように大きく揺れた。連結売上高は2001年3月期にピークを迎えたが、ITバブルの崩壊や韓国、台湾などとの競争激化により、おおむね20年間で半分程度に縮小した。「NECはどこへ行くのか」とも言われ、迷走する中で、13年ころにターンアラウンド(方向転換)に着手。戦う場所と戦い方を変え、社会価値創造を目指す企業へと変貌を遂げている。 6度のトップ交代 平成が始まった1989年、NECは80年以降の拡大路線のさなかにあり、ハイテク産業の雄として、バブル経済の波にも乗っていた。この成長をけん引してきたのは中興の祖でもある関本忠弘氏(当時社長)で、94年に経営を金子尚志氏に引き継いだ後も、会長として影響力を持ち続けた。 だが、成長の階段を一気に駆け上がってきた反
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