ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (2)

  • 現代に忍び寄る「1930年代の影」

    (2011年11月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 世の中の状況が再び悪くなる可能性はあるのだろうか? そう、1930年代の大恐慌とか世界大戦といったレベルの非常に悪い状況のことだ。筆者の世代が思い浮かべるようになった激変と言えば、もう歴史書でしか目にしないものばかりだ。 今の欧州に不吉な予感が漂っていることは確かである。ポーランド外相が28日に訪問先のベルリンで、欧州は「崖っぷちに立っている」と警告したことは最新事例にすぎない。 欧州大陸の平和を保証するユーロの危機 フランスのニコラ・サルコジ大統領も先日、「もしユーロが爆発すれば、欧州も爆発するだろう。恐ろしい戦争がたびたび行われた大陸で平和を保証しているのはユーロなのだ」と述べていた。 欧州の政治家は以前から、お気に入りの欧州統合プロジェクトへの支持を取り付けるために、戦争の脅威に言及する手をよく使ってきた。平時であれば、この

  • ギリシャは欧州と運命をともにするか

    2001年にユーロを導入したギリシャ。当時は古代ギリシャ文明が近代欧州と簡単に関連づけられた幸せな時代だった〔AFPBB News〕 古代ギリシャの神話では、エウロペ*1は全能の神ゼウスに誘惑された姫だった。ゼウスは白い牡牛の姿を装い、エウロペをクレタ島へ連れ去った。今の欧州債務危機では、誰が誰を騙しているのかは議論の余地がある。 ギリシャは欧州の通貨同盟に加わった時、自国の2ユーロ硬貨の片面を飾るデザインにエウロペ伝説を選んだ。古代ギリシャ文明がごくすんなりと近代欧州と関連づけられた幸せな時代だった。 今、ユーロ圏の存続という実存的な問題を別にすれば、債務危機で問われるのは、現代ギリシャ社会が抱く欧州の一員というアイデンティティーにほかならない。ギリシャがユーロ圏から離脱し、とてつもない経済・社会崩壊に見舞われたら、このアイデンティティーが厳しく試されることになる。 英国やロシア、スペイ

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