手軽に使えるクレヨンと自由自在に色を混ぜることができるパステルのいいとこ 取りをした描画材料「クレパス」。筆やパレットも必要なく鮮やかな描画を楽しめるとあって、子どもの頃にお絵かきで使っていた人も多いことでしょう。その クレパスを1925年(大正14年)に世界で初めて開発した企業が「サクラクレパス」です。 そんなサクラクレパスには、主力商品の「クレパス」と並んで、もう一つ柱 となる事業があります。それが、工場や工事現場で使われる「工業用マーカー」。かわいらしいクレパスとは真逆なイメージの工業製品です。その開発の足跡に ついて、仕掛け人でもあるマーケティング部の河合秀人さんに伺いました。 大正デモクラシーからの美術教育変革がクレパス誕生のきっかけに ――サクラクレパスさんといえば、お絵かき用の描画材料「クレパス」で有名ですが、工場や工事現場で使うマーカーも開発されているんですね。「サクラクレ