鹿児島県南大隅町の森田俊彦町長が2009年、原子力関連施設の誘致を検討するため、東京電力の勝俣恒久会長(当時)に近いとされる男性に東電との交渉を一任するとした委任状に署名し、渡していたことがわかった。 委任状に効力がないことは男性と確認済みで、町に送るよう依頼しているという。 森田町長が25日、報道陣に明らかにした。町長によると、09年4月の初当選直後、原子力関連施設の設置を検討するだけで国から補助金が出ると聞き、男性と面談。その際、男性が委任状を持参し、「(高レベル放射性廃棄物最終処分場の誘致を検討していた)前町長も同様の委任状に署名した。これがあれば動きやすい」などと説明され、署名したという。 町長は「内容をよく確認していなかった。委任状がなければ、東電幹部とも面会できないと聞いた」と説明。実際に男性の仲介で勝俣会長と面会したという。町長は、内容を確認せずに署名したことについて「振り返