地方から出てきて、誰がそんな夢が叶うかと思うことにしがみついて、それが運にも恵まれ、意外に自分たちはたぶんうまくやってきた。 でもこの先の幸福は?成功の行き着く先は?いま、綺麗な服を楽しむためにお金を使ったら、老後が生きていられないのはわかってる。でも、今を楽しまなければ、その人生はなんのためにあるのだろう。 たくさん映画を見てきたのに、いまだに主題歌のセンチメンタルさだけで、思い入れを持ってしまう。愚かだと思っても、感受性とはしょうがないものなのだ。 夢を追う者の物語。成功しても、あんな悲しそうな主人公たちは幸せなのだろうか。これは生涯をかけた仕事の映画であり、さらに一生に一度の恋の映画だった。悲しい。わたしたちはもう、恋ではなく、仕事に生きるよう努力すべき年齢になってしまった。 テーマ曲が、頭をグルグル回ってしかたがない。そして、自動的に泣く。