このノンテクニカルサマリーは、分析結果を踏まえつつ、政策的含意を中心に大胆に記述したもので、DP・PDPの一部分ではありません。分析内容の詳細はDP・PDP本文をお読みください。また、ここに述べられている見解は執筆者個人の責任で発表するものであり、所属する組織および(独)経済産業研究所としての見解を示すものではありません。 特定研究(第四期:2016〜2019年度) 「RIETIデータ整備・活用」プロジェクト 本研究の目的は、日本の製造業事業所がどのようにマークアップを課しているのかを実証的に明らかにすることである。経済学の基本となる完全競争市場のもとでは企業は価格受容者であるとされる一方、実際の経済では企業は自社の製品に対し価格決定力を持っている。企業は利潤を最大化する際、完全競争で決定される価格よりも高い価格設定を行うとされる。このような価格の上乗せ分は、経済学において、マークアップと