Pamela Campa, Michel Serafinelli, “Women, work, and socialism” (VOX, 22 June 2018) 仕事とジェンダーにたいする態度は、所与の時と場所における慣習・実態・政策を形成するとともに、同時にそれらによって形成される。本稿では、ジェンダーロールと労働にたいする態度に政治経済体制が及ぼす影響の在り方を調査するため、「鉄のカーテン」 の設立と倒壊に着目する。調査結果が示すところ、国家社会主義政権における女性は、仕事および労働参加にたいし、より否定的でない見解またより伝統主義的でない見解をもつ傾向があった。 仕事にたいする女性の態度、また一般人口におけるジェンダーロールにたいする態度は、時と場所により相当に異なる。例えば、Giavazzi et al. (2013) では、1980-2000年期のヨーロッパ地域およびOECD