●Tyler Cowen, “Do we overvalue the difficult?”(Marginal Revolution, December 30, 2003) とある実験によると、詩をはじめとするアート作品に対する鑑賞者(被験者)の評価はその作品が完成されるまでに長い時間を要したと伝えられると高まる傾向にあるとの結果が得られている。その実験結果をまとめた(4名の心理学者の手になる)論文はこちら(pdf)。制作するのに多くの「努力」が払われていると知るとその作品の評価は高まるというわけだが、その効果は「質」を判断するのが難しい作品ほど大きいとのことだ。難解な作品(理解するのに時間や労力を要する作品)ほど鑑賞者から高く評価されがちという結果を得ている別の研究もある。 以上の話はアートなるものについて一体どのようなことを意味しているだろうか? 我々はハイカルチャーに括られる難解な作