選挙イヤーと言える今年は、世界各国で選挙がおこなわれている。7月4日には、英国で総選挙が実施される予定だ。世論調査によれば、与党である保守党の支持率は低迷しており、最大野党である労働党は高く支持されている。 一度は国の手綱を任された政党が、なぜ国民から支持されなくなるのか──神経科学の視点から、選挙結果を動かす人間の心理を読み解く。 選挙期間中、政治家の「政治的投稿」は減る 近年、英国の有権者はかつてなく移り気だ。2015年と2017年の選挙では、現代史上、最も多くの有権者が支持政党を変えた。そして世論調査によれば、同じことが繰り返されようとしているようだ。 なぜ特定の政治的メッセージが有権者の心に訴えかけるのか、なぜ彼らが政党を変える決断をするのか。これを理解するには、人々が意思決定をするときに脳内で起きていることを知るといいだろう。 政治学者らが注目するのは、デンマークの著名な学者、モ