徳山海軍燃料廠史年表でこの事件は昭和13年9月、「水ガソリン事件」本多維富が航空本部地下室で実験を行う。と記述 『日本海軍燃料史』の渡辺伊三郎氏に従って事実の概略を記すと・・・・・・「或る日閣議の あとで、近衛総理から、「僕のところの井戸水は大変なものだよ。 あの水がガソリンになるそうだ」と発言があり、米内海相に「調べてみたら」と耳内があり、 海相から軍需局長に話が伝えられた。軍需局では詐欺行為であることを熟知していたので取り上げるべきではないと結論された。 軍需局から実験申込みを断られたこの詐欺師(自称町の化学者・本多維富)は、 話を海軍航空本部に持ちこんだ。同局教育課長大西瀧治郎大佐は本多の言に動かされて、 これを信用し、航空本部長豊田貞治郎中将、海軍次官山本五十六中将等に働きかけて、 海軍大臣官邸において実験が行われる形勢となった。 このことを聞いた柳原博光少将(元軍需局課長・燃料