地中の温度を測って永久凍土の有無を確認する=08年8月、富士山頂付近、中山写す 富士山頂(3776メートル)周辺に広がっていた永久凍土が激減していることが、静岡大と国立極地研究所の調査で分かった。1976年には山頂から標高3100メートル付近まで連続して広がっていたが、98年には3200メートル以上しかなくなり、現在は山頂周辺に散在するだけになった。植生への影響が心配されている。 永久凍土は、2回の冬とその間の夏を合わせた期間より長く、0度以下の状態になっている土壌や岩石をさす。 調査は、静岡大理学部の増沢武弘教授、極地研の藤井理行所長らが行った。南斜面の標高2500メートルから山頂まで50〜100メートルおきに約100地点で、地中に長い棒を突き刺して深さ50センチの温度を測って、凍土の有無を調べた。 76年8月の調査では、永久凍土は標高3100メートル以上に広がっていた。98年8