(2012年11月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) オリンパスの不正会計を追及し、解任されたマイケル・ウッドフォード氏〔AFPBB News〕 マイケル・ウッドフォード氏は昨年、日本の光学機器メーカー、オリンパスの社長になった時、秘書に向かって、毎回社長室を出るたびにあとずさりする必要はないと伝えた。 トップにいる人にへりくだった敬意を払うことが典型的な行動様式になっている日本企業の重役室では、これは徹底的な平等主義のジェスチャーと見なされた。 だが、本人が後で気付いたように、ウッドフォード氏は実は、全くトップに立っていなかった。社長に昇格し、1919年にオリンパスが設立されて以来その役割を担う初の外国人になったが、権力中枢のインナーサークルからは締め出されていたのだ。 インナーサークルから締め出されていた外国人社長 ウッドフォード氏を社長に任命した菊川剛氏が会長の座にとどまり、6