流行(はやり)廃(すた)りは世の習いではあるが、本格的なデジタル時代に突入したいま、「流行」はあっという間に色あせる。先日も若い記者相手に「いつ仕事するの? 今でしょ!」と予備校教師ばりに説教すると、「古いですよ」と失笑された。 ▼今回の参院選からインターネットを活用した「ネット選挙運動」が解禁された。フェイスブックやツイッターといった新しい武器を使わない手はない、とばかりに公示日初日から安倍晋三首相をはじめ各党の党首や候補者の多くが「ネット戦」に参戦、一種の流行になっている。 ▼商売柄、話題の候補者を中心に何人かのフェイスブックやブログなどを見て回った。もともと期待はしていなかったが、第一声の模様を写真付きで報告している無難なものが大半で、「この人に一票入れよう」と思わせるモノは皆無だった。 ▼興味深かったのは、コメント欄に応援だけでなく、候補者を批判する書き込みが結構あったことだ。無視