参院消費者問題特別委員会で発言する参考人の元2世信者の小川さゆりさん(活動名)=国会内で2022年12月9日午後4時41分、竹内幹撮影 信仰の範囲内か、虐待か――。宗教を背景にした虐待への対応について尋ねた毎日新聞のアンケート調査では、多くの児童相談所が憲法で保障された「信教の自由」とのバランスに苦慮する実情を訴えた。宗教団体への対応が必要になった場合、「児相では限界がある」との声も。児相に寄せられる通告や相談はごく一部とみられ、声を上げられない「宗教2世」の子どもたちをどう救うか、社会は重い課題を突きつけられている。 国に対応指針の策定求め 「家族内で教育します」。東日本のある県では、父親が宗教の教義に基づき、義務教育中の子どもを通学させなかった。児相や学校が連携して説得したが、親は聞き入れない。健康状態や親子関係に問題は見当たらず、児相は一時保護に踏み切れなかった。 その後、両親が離婚
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が指摘されている自民党の山本朋広元副防衛相の議員事務所は3日、毎日新聞の取材に「日頃より、多くの個人、企業や各種団体とお付き合いしているところで、さまざまなご連絡やご案内を頂いている。相手方もあることなので答えを差し控える」と文書でコメントし、教団との関わりについて回答しなかった。 旧統一教会問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏が主筆を務めるニュースサイト「やや日刊カルト新聞」によると、山本氏は2017年5月に東京都内で旧統一教会が開いた「1万人集会」に来賓として出席し、「日頃より世界平和統一家庭連合、(関連団体)世界平和連合の皆様には、我々自民党に対して大変大きなお力をいただいていますことを改めて感謝を申し上げたい」とあいさつ。教団の創始者・文鮮明氏(故人)の妻で現総…
今年度の最低賃金の目安額を決める議論が始まった中央最低賃金審議会=東京都千代田区で2022年6月28日、小鍜冶孝志撮影 2022年度の最低賃金の引き上げ幅(目安)について、「中央最低賃金審議会」(厚生労働相の諮問機関)の小委員会が全国加重平均で「30円以上」の額とすることで最終調整に入ったことが31日、関係者への取材で分かった。8月1日に最終協議に入り、同日中に決着する見通し。円安などによる物価高騰を考慮した結果で、実現すれば過去最大の上げ幅になる。 最低賃金は全ての労働者に適用される時給の下限で、現在の全国平均は930円。労使の各代表と有識者委員で構成される国の審議会で目安を毎年示し、目安を参考に各都道府県の審議会で確定させる。
認知症が原因で行方不明になった妻を捜す川崎市の小川益宏さん(左)と父を捜す青森県三戸町の桑添正之さん。2人はそろって講演しそれぞれの経験と思いを語った=東京都杉並区で2022年2月25日午後4時43分、銭場裕司撮影 認知症が原因で行方不明になった家族の帰りを待つ人たちがいる。今年2月には、父親を捜している青森県の男性と、妻を捜す神奈川県の男性が東京都内で初めて対面し、それぞれの苦しい胸の内を語った。捜索のためにできることはなんでもやってきた2人。どれだけ時間がたってもあきらめることはできず、一歩でも状況を前に進めようとしている。【銭場裕司】 2人が顔を合わせるきっかけになったのは、川崎市麻生区の元経済誌編集長、小川益宏さん(87)の強い思いだった。 妻、和子さん(当時80歳)は2018年5月21日に買い物に出たまま行方が分からなくなった。店は歩いて2、3分の場所にあり、2日前にも1人でミカ
保護猫カフェの存続のため、支援を呼びかける店長の野村かやのさん。店は善意のフードなどでいっぱいだ=福岡市中央区の「猫カフェキューリグ 大名店」で2020年4月11日午後5時4分、飯田憲撮影 新型コロナウイルスの感染拡大で来店客が激減し、営業継続も危ぶまれた福岡市の保護猫カフェに善意の輪が広がっている。猫に癒やされながらゆっくり時間を過ごすことができるカフェは、保健所で処分される運命にあった保護猫にとって里親との出会いの場でもあった。休業中も賃料や猫の食費など多額の経費がかかる窮状をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で訴えたところ、エサの寄付が殺到し、里親になりたいという希望も相次いだ。 「わずか1週間でこんなに届きました」。福岡市中央区の「猫カフェキューリグ」のオーナー、野村かやのさん(51)は、店内に山積みになった段ボール箱を見ながら表情を緩めた。箱の中身はどれも全国から郵
未解明だった数学の超難問「ABC予想」を証明したとする望月新一・京都大数理解析研究所教授(51)の論文が、同所が編集する数学専門誌に掲載されることが決まった。3日、京大が発表した。ABC予想は、素因数分解と足し算・かけ算との関係性を示す命題のこと。4編計646ページからなる論文は、斬新さと難解さから査読(論文の内容チェック)に8年かかったが、その正しさが認められることになった。有名な数学の難問「フェルマーの最終定理」(1995年解決)や「ポアンカレ予想」(2006年解決)の証明などと並ぶ快挙となる。【阿部周一、松本光樹】 望月教授は2012年8月、構想から10年以上かけた「宇宙際タイヒミューラー(IUT)理論」の論文4編を、インターネット上で公開した。これを用いればABC予想など複数の難問が証明できると主張し、大きな注目を集めたが、既存の数学が存立する枠組み(宇宙)を複数考えるという構想は
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