休日になると一人で本を読みたいものである。しかし家では妻が大音量でテレビを見ていたり別室にいても話しかけてきたりしてうるさいのでもっぱら家の外で本を読んでいる。 はじめは喫茶店で読んでいたが、混んでくると席を占有しているようで居心地の悪さを覚えるようになり、そのうち公園の駐車場で本を読むようになった。ちなみに田舎では車で移動するため家の外だと居場所は車の中しかない。 しかし公園の駐車場にしてもスーパーの屋上駐車場にしても、車の中で中年男性が一人でずっと座っていて不審に思われないわけもなく、近くを家族連れや警備員が通るたびに小さくなってやり過ごしているが、いい大人が人目を忍んで隠れるように日中を過ごすというのも情けなく、心穏やかに本を読むなどといったこととは程遠い状況である。 なんともお粗末な休日の過ごし方をしているが、いつかは、かつて見たつげ義春の漫画のように、どこか静かな場所にこっそり自