「スワロウテイル」(1996年)、「花とアリス」(2004年)などで知られる映画監督の岩井俊二さんをホストとする先日のNHKの番組で、「岩井作品は少女マンガ的か?」という話題をふられた俳優の蒼井優さんが、「少女マンガちっくではなくて、感じるのは、おじさんの中にあるイケナイ少女性。それが女性も男性も引きつけるのでは?」と答えていました。岩井監督は苦笑。しかしまあ、言い得て妙とはこのことですな。 今回の本欄のタイトルに拝借した「おじさんの中のイケナイ少女性」を私なりに解釈すると、少女に仮託するカタチで表されるロマンチストおじさんの甘美な空想、ってところでしょうか。なぜ「イケナイ」がつくかと言えば、「おじさん大丈夫? 自分のこと見えてる? 大人なんだからシッカリしてよー」という軽い叱咤(しった)を込めているからではないかと、勝手に忖度(そんたく)してみました。でもそこに「おじさんて可愛い」という