今月9日、プーチン大統領はメドベージェフ首相などプーチン体制を支える重鎮を引き連れて赤の広場の軍事パレードを閲兵しました。ドイツへの勝利を記念するこの日は、ドイツとの苦しい戦いを勝利に導いた国民の団結を思い起こす日でもあります。 しかし表向きの団結の裏で、プーチン体制の権力構造に今、大きな地殻変動が起きています。 大統領に復帰してから一年が経ったプーチン体制に何が起きているのか、日ロ関係など外交にも大きな影響を与えるその変化を読み解きます。 「長期計画だからまだ何も結果が出なくてよいと諸君は考えているのか。それは全くの誤りだ」 そして会議の後、ロシア政界に激震が走りました。内閣の官房長官を兼務する大物閣僚ウラジスラフ・スルコフ副首相が辞任、事実上の解任と見られています。 ●さてスルコフ副首相と言われてもほとんどの皆さんはご存じないかもしれませんが、まずこの男の辞任から話を始めさせてく