トランプ政権は2017年1月の発足直後から、国防政策に関する包括的な見直しを実施している。その土台となるのは、ホワイトハウスを中心に策定される「国家安全保障戦略(National Security Strategy:NSS)」と、国防省を中心に策定される「国家防衛戦略(National Defense Strategy:NDS=これまでの4年毎の国防政策見直し(Quadrennial Defense Review:QDR)に代わるもの)」であるが、そのほかに機能別の各種政策見直しも行われている。 中でも注目されるのが、核戦略や核兵器の戦力態勢に関する文書である「核態勢見直し(Nuclear Posture Review:NPR)」と、「ミサイル防衛見直し(Ballistic Missile Defense Review:BMDR)」である。これらの文書は、早ければ年内にも公表されるものと見