政府は8日、輸出管理を厳格化した韓国向け半導体材料など3品目について、一部製品の輸出を許可したと発表した。軍事転用の恐れがないと判断したためで、7月4日の厳格化以降で許可を出したのは初めて。「禁輸措置だ」と反発を強める韓国政府をにらみ、許可したことをあえて公表し、あくまで輸出管理の一環であると内外に示した。韓国側に冷静さを取り戻すよう促し、元徴用工問題への対応を求めていく狙いもある。 「我々の措置が『禁輸措置だ』と不当に批判されていることを受け、例外的に公表させていただきたい」。世耕弘成経済産業相は8日の記者会見でこう切り出し、通常は明かされない個別の輸出の判断を公にした。