新型コロナウイルスにより全国で演劇の公演が中止に追い込まれるなか、ビデオ会議システム「Zoom」を利用した演劇が登場し、注目を集めている。いま流行の「Zoom飲み会」を舞台設定に俳優たちが画面分割されたオンライン空間で演技し、観客はそれをパソコンやスマートフォンで見る。実際に鑑賞すると、従来の舞台にはないスリリングな気分を味わった。【井上英介/統合デジタル取材センター】 Zoom演劇がスリルに富む二つの理由 舞台は、大学サークルのメンバーである女性2人の「Zoom飲み会」から始まる。やったことがあれば分かるが、自宅にいる人同士をオンラインでつなぐ「Zoom飲み会」は打てば響くように会話が弾むリアルな飲み会とは異なり、オンライン特有の微妙な時間のズレや「間」がある。独特のかったるいやり取りがクスッと笑わせる。 だが、後半に波乱が待っている。女子学生2人と男子学生1人が登場。修羅場を招きそうな
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