瀕死の白鳥が舞う ハッブルがとらえた原始惑星状星雲 【2010年7月15日 ESA】 太陽程度の質量の星が一生の終わりにみせる美しい姿をハッブル宇宙望遠鏡(HST)がとらえた。鳥の羽のように見えるのは、中心の星から放出されているジェットの活動によって周囲のちりがくりぬかれるようにしてできた構造だと考えられている。この天体はすでに赤色巨星の段階を過ぎていて、このあと惑星状星雲となる。 太陽と同じくらいの質量の星が老いると、赤く膨らんだ星となる。星は、その赤色巨星と呼ばれる段階を終えると、表面から宇宙空間へと物質を放出し始め、周囲の空間はちりが豊富となる。この時、中心星の温度は比較的低いが、ちりは星からの光を反射して輝くようになる。また、あたたかいちりは、大量の赤外線を放射する。 はくちょう座の方向約1万5000光年の距離に位置する、興味深い形をした天体「IRAS 19475+3119」も、1