第14回 2006年、日本は「普通の国」になる ~米軍再編、増長する中韓が曖昧な対応を許さない~ 国際問題評論家 古森 義久氏 2006年1月6日 日本の外交は米国の国際戦略の従属変数 新しい年、2006年である。 国際情勢のうねりに暦の上の区分はないとはいえ、人間社会の歳月の区切りは私たちに回顧や展望を思い立たせる。新しい年、新しい時代の出発点に立ったという認識は、人間にごく自然に、来し方、行く末を意識させるのだろう。 さてそんな思いから2006年の日本外交の展望を試みることにした。日本外交というのは日本の対外関係とか日本と諸外国とのかかわり、と言い換えてもよい。その展望も私の場合、国際報道の普段の拠点であるワシントンからの視点を踏まえて、ということになる。私自身、アメリカから日本にはかなり頻繁に戻っており、日本外交の一方の支点たる日本国内の政治や世論の動きも、自分なりに把握