熊本市の一新小体育館で、ラジオ体操する避難者たち=22日午前7時 写真を見る 熊本県益城町の避難所から出勤する高野純兵さん=同 写真を見る 熊本地震の発生から9日目の22日、被災地ではなお9万人を超える被災者が避難生活を余儀なくされている。ただ、余震への恐れから避難していた熊本市の被災者には、不安を抱いたまま損傷した自宅へ戻る被災者も現れ始めた。5400棟の住宅が全半壊(一部損壊も含む)した益城町では、避難の長期化を覚悟し、引っ越しを考える人たちもいる。怖いけど帰る、帰りたくても帰れない-。避難所で被災者は厳しい選択にさらされている。 ◇熊本市 22日午前8時半、中央区の伊津野直子さん(73)は、避難所となっている近くの一新小に給水を受けに立ち寄った。16日未明の本震で自宅が一部損傷し、会社員の娘(48)と一緒に同小に避難。体育館や廊下で寝泊まりを続けたが、21日に自宅へ戻った。 6